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だれがクラシックをだめにしたか
 
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だれがクラシックをだめにしたか [単行本]

ノーマン レブレヒト , 喜多尾 道冬 , 斎藤 道彦 , 田崎 研三 , 稲垣 孝博
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   刺激的な内容。いや、もしこの本に書かれていることがすべて本当だとしたら、衝撃的と言ってもいいだろう。クラシック音楽界の舞台裏を赤裸々に描いたノンフィクションである。

   著者はテレビ・ニュースのプロデューサーを経て、音楽ジャーナリストになったイギリス人で、『The Maestro Myth』(邦題『巨匠神話』)『The Companion to 20Th-Century Music』などの著書がある。本書によると、クラシック音楽業界は「金、名誉、権力」という欲望にとりつかれた人間たちが跋扈(ばっこ)するおどろおどろしい業界ということになる。著者は「この本は暴露本ではない」と記しているが、ここまで書いていいのかと心配になるほどの部分もあり、業界の影の部分をえぐるようなタッチになっている。ただし、単なるスキャンダラスな暴露本とは違い、確かな取材力に支えられた説得力がある。著者はクラシック音楽を心から愛するが故に、現状を憂いて書かざるを得なかったのだろう。

   第1章「セックスと嘘とヴィデオディスク」を読むだけで、海外からの著名な演奏家やオーケストラのコンサートに法外なお金を支払わされる理由が明かされる。巨万の富を築く大スターがどう作られるかについて書かれた第3章「スター・システムの誕生」は興味深い。フランツ・リストは、有能なマネージャーのベッローニとの二人三脚で、まさにメディア戦略を駆使して大成功した最初のスターだった。ハイネはこの熱狂ぶりをリストマニアと呼び、その人気の裏にある人工的なうさん臭さを感じとっていた。才能だけでは成功できないシステムはすでに19世紀半ばからあったのだ。

   そのほかにも、ナチとかかわっていたカラヤンの強権、パヴァロッティの堕落、レコード会社の拝金主義、レコードからCDへの変化による影響、バブル期の日本企業のクラシック業界への参入、ホモセクシュアリティ、存在悪としてのエージェント業…。あらゆる側面から斬り込んでいるので、飽きることなく2段組400ページ近い本著を読破してしまう。刊行後、欧米で物議を醸した問題作である。(齋藤聡海)

内容説明

The record industry has fallen into the hands of arms producers, music has lost control of its own production. Lebrecht traces the history of the classical music business. He records the final days of serious music as an independent art, and challenges the murderers of classical music. --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 単行本: 398ページ
  • 出版社: 音楽之友社 (2000/11/1)
  • ISBN-10: 4276217415
  • ISBN-13: 978-4276217416
  • 発売日: 2000/11/1
  • 商品の寸法: 21 x 15.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 590,212位 (本のベストセラーを見る)
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By カスタマー
形式:単行本
既に「巨匠神話」でスター主義と巨大マネージメントがクラシック音楽を破壊している 現状を指摘した著者の作品。今回は歴史的に商業主義がいかにクラシックに根付 いてきたかから始まるが、これがクラシックの裏面史を見るようで興味深い。そして スター主義や巨大マネージメントの興隆だけでなく、放送や出版、日本の電機産業のアメリカ進出まで含めて、近代/現代の中でのクラシック音楽に関係あることが 網羅的に述べられ、近年のクラシック音楽の急激な衰退の原因を明らかにしていく。
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