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だれが「本」を殺すのか〈下〉 (新潮文庫)
 
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だれが「本」を殺すのか〈下〉 (新潮文庫) (文庫)

佐野 真一 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「本殺し」の“犯人”は、驚くべきところにも潜んでいた―。「本」が生まれる現場から、読者の手に渡るまでを漏らさず検証。その末に炙り出された、新たな容疑者。破綻寸前の制度疲労、押し寄せる電子化の波、マイナスを続ける販売額…。日々激変する刹那的状況を、さらに徹底取材。新たに「検死編」として加えた、瞠目のルポ。いったい「本」は、再び息を吹き返すことが出来るのか。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐野 真一
1947(昭和22)年東京生れ。出版社勤務を経てノンフィクション作家に。民俗学者・宮本常一と渋沢敬三の交流を描いた『旅する巨人』(大宅賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 4.0 暗い予兆, 2004/10/23
By くま (岡山) - レビューをすべて見る
(TOP 100 REVIEWER)   
今年になっての最新情報も載せた「本コロ」の完全版である。最終章には「本の復活を感じさせる小さな予兆」という題も付けられている。しかし私の感じたのは、前巻とはうって変わって、本の将来に対する「暗い予兆」である。なぜそう感じたのか。この巻には、書評や電子出版、自費出版、コミック、雑誌、最新の書店や出版会の動向など一通りの「状況」については述べられてはいる。しかし、そこで必死に頑張っている「人々」の動向はほとんど無かったからだろうと思う。私は流通業界の端に身を置くものとして、どうしようもない消費不況は確かにあるが、結局それを打ち破る最大のカギは「マンパワー」である事を日々実感している。私には、まだまだ取材すべき事が残っているように思えた。
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5つ星のうち 5.0 書評、協力出版, 2005/11/25
下巻は書評、電子出版と出版後しばらくたった後の追撃取材、補遺という構成。書評の章と協力出版の章は非常に喜劇的な構成がされていて笑えた。上巻の編集の章における「彼はコント作家」という編集者の評がある意味で的を射た物だと納得させられる文章だと思った。本題について釈然としないものが残るが、文章が面白いし、読ませるのでそれだけでも有意義だ。
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5つ星のうち 4.0 熱い事件ルポルタージュ(下), 2005/9/13
 この本は、「著者が産みだしたテキストが、編集者と出版社の手で加工され、取次を経て書店に並び、本という名の商品として読者に消費されるまでの全プロセス」を串刺し状に書き、「出版界全体の構造と、そこに襲う巨大なうねり」を伝えた「事件ルポルタージュ」である(「文庫版のためのあとがき」より)。
 今、「本」は死にそうになっている。大型書店に行けば、産業ロックならぬ産業ベストセラーばかりが目立ち、零細書店は次々につぶれ、ブックオフにはコミックばかり並ぶ。どこかにいい本はあるのだろうが、その本と出合うきっかけが少なくなった。これを、筆者は、「文化状況」と片付けない。「いま、本を殺そうとしているのは誰なのか。出版社なのか編集者なのか取次なのか。それとも書店なのか図書館なのか書評家たちなのか。いや、ひょっとしたら私を含めた筆者たちかもしれないし、意外にも読者なのかもしれない(「あとがき」より)」。
 ただ、「事件ルポルタージュ」というだけあって、推理や主観が勝ちすぎる箇所があり、この本だけで「本を殺そうとしている」犯人を特定するのは、危険だろう。
 しかし、現場取材が徹底しており、その論旨には、説得力がある。また、断定的ともいえる推理には、一種の破壊力すら感じる。あたかも、第一級のミステリー小説を読むようだ。
 下巻は、「捜査編(下)」として、書評、電子出版にスポットをあて、次いで「検死編」として、蔵書、読者、著者、書店、雑誌の死をルポし、最終章に、「本の復活を感じさせる小さな予兆」を置く。
 そして、「やはり『本』は死なない。『本』の死骸には、いつも未来を予感させる再生の胎動がうごめいている(P428)」と結ぶが、「捜査編」における徹底した取材と比べると、そこだけ妙に論拠が薄い。やはり、『本』は既に死んだのだろうと思う。なお、基準時は、捜査編は、2000年12月末、検視編は、2004年3月だ。
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