たとえばアイドルに執着してずっと何十年もその人のファンであるとか、
有名俳優の誰かに共鳴して人生の指針を青春時代に与えられるとか。
誰にだって甘酸っぱい思い出とか、一生ひきずるような「こだわり」ってやつとか
あると思うんです、それは自分の人生のある時期(人によりますが)になんらかの遠因があっての何かだったんだけど、いまとなっては本人にさえ理由は不明、ってことあると思うんですよ。そのなにかが、セックスレスだったり、娘の思春期だったりといったことかもしれない。まあなんでもいい、なにか理由は総括的にみたらわかるんだけど、当人にはあずかり知らないこと。あり余るリビドーの発露がみつからずに、ああ結果は犯罪すれすれになっちゃったって、あるんじゃないかな、誰にもとはいわないけど。
ストーカーって男のオタクみたいなのが、よく犯罪記事に出てますが、女のあふれる思いだけでこうなっちゃったっていうの、小説ではなかなかまだないかも? 芸人オオタスセリ「ストーカーって呼ばないで」って歌、聴いたことないですか? 女ストーカーを一人称にしたお笑い戯れ歌?なんすけど、身につまされたジャニオタなどは多かったんでは?(笑)
まあそれを現代の主婦に置き換えた小説ですね。著者お得意のお料理にみたてた表現も冴え渡ります。わたしはこの主人公の夫(というか夫の状況と、その周りの人物=どう考えたって夫の置かれた状況と自己保身)になぜか共感すらした。そうして主人公の状況と行動に同情&納得もした。こういうすれ違いっていつだってどこだって充分ありうる。ここまではいってないだけで、って自己安堵してみる・・・・。