かつて30年以上前レコードでもっていた演奏が廉価なCDで出ていたのを見
つけ、購入。今の録音のレベルで言うとやはり古さは否めないが、でも弦
楽器の繊細な響きは、かつての名録音だったことを示す。おそらくレコー
ドで真空管のアンプを使って、オルトフォンのカートリッジを使って再生
すると、その味わいが再現するのだろう。でも「だったん人の踊り」な
ど、中間部の迫力など十分にある。
どれも、濃厚な情緒には欠けるかもしれないがつぼを押さえた、水準の高
いものだが、ここで取り上げたいのはグラズノフの交響詩「ステンカ・
ラージン」が入っていること。例のボルガの舟歌で始まる、この曲は佳品
である。特に急速な部分が終了した後静まり、静かな第2主題が歌われる
ところ、これはペルシャの姫君を示すそうだが、エキゾチックな名旋律で
ある。他にもスベトラーノフの優れた演奏があったはずだが、この作品は
もっと演奏されてもいい、と思う。