本書は自ら起業した会社を上場させた著者が主に、経営者向けに書いたものである。本書の冒頭で著者は、起業した会社が10年存続したら、”奇跡”である」と書いている。その原因は、長期的な視野で会社を俯瞰できていないことだと言う。
会社経営においても、つい、目先の利益だけに気をとられがちで、売上・利益は追求しながらも、長期的に見て会社をどのように経営していくかという経営者が多いのではないかと著者は言う。
その中で、重要なテーマとして”人材”の問題を取り上げる。著者は、あらゆる集団は優秀な2割、普通レベルの6割、能力の劣る2割で構成されると言われている「2・6・2の法則」を取り上げ、強化すべきは上位2割の優秀な人材だと自らの体験から語る。そして、優秀な人材を採用するための工夫、社員の会社に対する満足度についても触れている。
どの会社でも重要なテーマであるコミュニケーションの問題は、社長が動かないと解決しないことが多いと著者は言う。そして、その行動は、経営の原点である「人と組織」の重要性に気づくことから生まれるのだと強調している。
一人でも多くの起業家や経営者に読んでいただきたい体験に基づく素晴らしい実践経営指南書です。