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たまさか人形堂物語
 
 

たまさか人形堂物語 [単行本]

津原 泰水
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

祖母の形見の零細人形店を継ぐことになったOL澪。押しかけアルバイトの人形マニア、冨永くんと謎の職人、師村さんに助けられ、お店はそこそこの賑わいを見せていた。「諦めてしまっている人形も修理します」という広告に惹かれ、今日も傷ついた人形を抱えたお客がやってきて澪たちは東奔西走することに。チームワーク抜群の3人の活躍が始まる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

津原 泰水
1964年、広島市に生まれる。青山学院大学国際政治経済学部卒業。89年、津原やすみ名義で少女小説作家としてデビュー。97年、現名義で『妖都』を上梓。幻想小説の新旗手として注目される。2006年、自身の高校時代に材をとった『ブラバン』が話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 221ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/01)
  • ISBN-10: 4163277706
  • ISBN-13: 978-4163277707
  • 発売日: 2009/01
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 484,022位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
人形修復士 2010/12/20
形式:単行本
小さな人形専門店(販売より、むしろ修理がメイン)を舞台にした連作短編6本を収録

200頁前半の比較的薄いヴォリュームですが、内容というか情報量は豊富
いかにも手間隙が掛かっていそうな作品ばかりで、読み応えが有ります

基本的には、人形、持ち主、または製作者にまつわる謎を絡めたミステリタッチの話が多いです

題材は創作人形、愛の人形、雛人形、チェコの人形劇、浄瑠璃・・・と多彩です

津原氏特有の酩酊感というか、幻想性といったものは控えめで、大団円のラストにはビックリだった

個人的には、ちょっと甘いぐらいのハッピーエンドな作品も好きなので嬉しかった
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10 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By nyanco VINE™ メンバー
形式:単行本
テディベアを毀す大樹くんと、自分にそっくりな人形を毀しながら修復を依頼する美女。「毀す理由」
ラヴドールの出てくる「恋は恋」
人形の町で起こった中毒死の謎が絡む「村上迷想」
最後にニヤリとさせる「最終公演」
修復師・師村の謎が解き明かされる「ガブ」
閉店の危機の、たまさか堂について描かれる「スリーピング・ビューティ」

人形のうんちくもあり、ミステリーもあり、実にバラエティに富んでいるのに、きちんとまとまった良い作品でした。
たったの200P余とは感じないくらい、しっかりと詰まっています。
主要の3人のほか、脇のキャラクターもとても良く、会話がまた良い。

津原作品、他に読んだことがないのが残念。
今まで巡り合っていなかったことが勿体ない。
この作品の続編も、是非読みたいと感じました。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
冨永くんは本当にユニークな青年で、きわめて知的、冷静でありながら、ときおり情緒欠如かと思うばかりの、子供っぽい残酷性を発揮する・・・(本文より)

世田谷の小さな人形店/玉阪人形堂を舞台にした六篇の連作短編集。読み終わってからもそれこそ全く、胸中に堆積する感覚を表し難く、だけれども確実に何か特別なもので魅せられた昂揚が残る珠玉の一作。物語の粗筋だけ語るなら、三年前、勤めていた広告代理店をとつぜんリストラ解雇され、茫然と赤坂の2DKのマンションに引き籠もっていた私こと三十代の女性・澪(みお)が、はからずも祖父からくだんの人形店を継ぐこととなり、人形マニアの押しかけバイト・冨永青年と、経歴素性はいっさい不明ながら凄腕の師村さんという二人の従業員とともに、携わる様々な人形/その背後に隠れた人間模様に入り込んでいくというもの。

可愛らしいジャケット(個人的にはう〜ん、、、と思ったが)と甘い惹句に騙されるままに読み進むことも可能なように、簡潔な中に技巧の凝らされた物語だと思うが、例外なくその裏に、眩惑めいた揺らぎを覚えるところがなんともはや。津原作品の読書体験にはいつも、常の自分がわからなくなるような(大袈裟に言うなら)視座の喪失めいた感覚が付き纏う。作品の端々に埋め込まれる「ミステリ」や「幻想」あるいは「ホラー」として形容可能な要素というのは結局、先の不安と昂揚が混ぜこぜになって漂流する感覚を、現世と結びつけておくための舫(もやい)にしか過ぎないのかも、と思ったり。この感覚は無二。冒頭の一節は、個人的にはほぼそのまんま津原氏のイメージとも重なります。
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