感性だけにたよらず、戦略的に自分の写真の立ち位置を考えて撮っているホンマタカシ氏らしく、具体性と抽象性がバランスよくいりまじった説明がとても見事。
これまでの写真を語った書物のほとんどは、極端に「実践(=アラーキーとか)」よりか、極端な「理論(=ソンタグとか)」よりのどちらかだったけど、ホンマさんが写真を実践してきた経験から学んだものが、とても明快にロジカルに説明されている。
こんな本を出されたら、写真評論家はあたまを抱えるしかない。
写真や編集にかかわる人なら、折にふれて繰り返し読みたい名著、だとおもう。
ただし、それなりに専門的な領域を扱った本だから、ある程度写真に関心や知識がないと付いていくのはすこし厳しいかもしれない。