たった3回で完全踏破という副題の意味が良く分かりませんでした。
1泊2日で清水寺、銀閣寺、下鴨神社、上賀茂神社、金閣寺、竜安寺、仁和寺、高山寺を廻る第1コース、同じく西本願寺、二条城、天龍寺、西芳寺、東寺、宇治上神社、平等院、醍醐寺を廻る第2コースと比叡山延暦寺とその周辺を巡る第3コース、が紹介してあります。
世界遺産の社寺だけを訪れる意味にまず無理がありますね。京都の良さを満喫するには世界遺産の社寺の周辺を訪れてこそ深みが出るからです。
とはいうものの、このムックは紙質もよく、掲載してある社寺の情報だけでなく、食事やお土産の選定はしっかりしていますし、情報も詳しいものでした。京都のコーディネータの柏井壽氏と金井啓修氏の対談、玉岡かおるさんのエッセイもあり、悪くありませんでした。
今更ながらの感想ですが、本書を読んで、京都にはなんと多くの世界遺産に登録された社寺があるのだろうと思いました。至る所に世界遺産があるわけですから、見方を変えれば、京都のガイドブックとはどのあたりが違うのか、という差別化が本書には必要になってくるでしょう。3つのコース設定はその答えなのかもしれませんが。
一つ一つの社寺を丁寧に取り上げていますし、オールカラーで読みやすい説明ですので、内容は確かで丁寧な作りをしていると感じました。
巻末の京都全バス路線図は優れモノです。京都市バスだけでなく、JRバス、京都バス、京阪バス、阪急バスなどを網羅した路線図は、貴重で有用だと評価しています。
当然ながら、本書は京都観光のプラン作成には必要でしょうし、軽いですからガイドブックとしての使用にも役立つと思います。