どういう目的で読むかによって大きく評価が分かれる一冊でしょう。いわゆるノウハウコレクターにとっては物足りない本に映るはずです。なぜなら著者が述べているのは基礎を固めることの大切さであり、薦められている学習法はシャドーイングなど音読(シンクロ読みは普通の音読とは違いますが)など、決して奇をてらったものではありません。しかしその基礎力をつけるのがいかに大切でいかに大変か。知っているつもりのことと実際にそれができることとの間には大きな開きがあります。私自身、この本を読んでそれまでの自分の取り組み方の甘さに気づかされました。この本には英語力の骨となるその基礎力をどうやって身につけるか、どこで苦労し、最終的にどこを目指すべきかが学習者としての視点から詳しく述べられています。1月にこの本を購入し、とにかく筆者が言うように3ヶ月頑張ってみようと決心しました。挫折しそうなときはモチベーションの章を読み直して気合を入れ直しました。そうして3ヶ月、自分の歩みを筆者のそれに重ねて基礎固めに集中した結果、500点台だったTOEICのスコアが今回800点を越えました。この手の本は実用的かそうでないかで評価するべきだと思います。その意味でこの本は間違いなく実用的で、大げさではなく自分の人生を変えてくれた一冊となりました。何より英語学習を楽しもうという筆者のメッセージには勇気付けられます。実際に行動してみるとこの本のよさがより明確になるはずです。