俳優でもあり、かなりの読書家でもあった児玉清さん。彼にはもうひとつ別の才能があった・・・。
自ら考案した切絵を、自身の作品を通していねいに綴った作品。
「プロだ!」児玉さんの切絵を見たとき、強く感じた。とても素人とは思えない。だが、うまさ
だけではない。作品には、人の心を温かくさせる不思議な魅力がある。絶妙なバランス、表情
豊かな人物や動物、そして巧みな配色・・・どれを取ってもすばらしいの一言だ。
紙とハサミと糊。この3つがあれば紙に命を与え、無限の作品が生まれる。それも世界にひとつ
しかないものが。児玉さんはそのことを教えてくれた。小さい頃から器用だったという児玉さん。
彼の作品をもっともっと見たかった・・・。作り方も詳しく述べられているので、児玉さんの
ようにうまくは出来ないと思うが、私も切絵に挑戦してみたいと思う。そうすることで児玉さんの
思いに少しでも近づくことができたら、こんなにうれしいことはない。この本を、多くの人に手に
とってもらいたい。そして、切絵の魅力を感じてほしい。そう願わずにはいられない。