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窓際に赤いりんごと赤いチョウ、巻き上げられたカーテンの向こうに赤いトンガリ屋根が見える、のどかな風景の表紙。素朴な描写なのに、誰の心にも眠っていた場面を呼び覚ます絵。開くと、扉には小さく本が描かれている。右ページに1匹の黒い虫、左ページには小さな文字で、「コオロギは くろい/トンと とんで/ピョンと はねて/チリリリ ないて…」。こんな詩のような言葉が、そっと置かれている。次のページは、コップなどの卓上静物と、開かれた本。こんどは「グラスに とって/たいせつなのは/むこうがわが/すけてみえること」。
空、風、雪、雨、花、虫、毎日使っているスプーンや靴、そんな当たり前すぎてつい見過ごしている、自然やモノと人とのかかわりを、即物的な目で丹念に捉えなおす。さらにこの絵本には、その先がある。そのモノがそのモノであるために大切なことは何かを、ずばっと言い当て、なるほどと納得させる。
1949年の初版以来、アメリカでは多くの人に読み継がれてきたロングセラーの名作が、今まで日本に紹介されなかったのが不思議なほど。おばあさんの代から受け継がれてきた、はげているがツヤの出た、なつかしい木の家具のように、時間に磨かれた1冊。心と頭の常備薬として、さりげなく本棚にしのばせておきたい、大切な古典の1冊だ。
これが初めての翻訳だという、この絵本の紹介者であり訳者の、初々しい、響きのよい日本語がすてき。胸にストンと落ちてくる。(中村えつこ)
内容(「BOOK」データベースより)
世界中でながく愛されつづけている『おやすみなさいのほん』のマーガレット・ワイズ・ブラウンとカルデコット賞受賞画家のレナード・ワイスガードのコンビがおくる一冊。日々、目にうつるものたちを新鮮なおどろきをもって自由にとらえたこの本は、1949年に最初に出版されて以来おおくの人々によみつがれている。
内容(「MARC」データベースより)
1949年にアメリカで出版されて以来よみつがれてきた名作を、半世紀の時を超えていま、こどもたちに。たいせつなことはなにかを、やさしく詩的な文章で語りかけます。日本初紹介。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ブラウン,マーガレット・ワイズ
1910年ニューヨーク州生まれ。こどもの本の編集者を経て、絵本作家になる。世界中でいつの時代ももっとも愛されつづけてきた作家のひとり。100冊以上の作品を発表し、1952年に没した後も、世代を超えたたくさんのこどもたちに絵本を読むたのしさ、よろこびをつたえてきた
ワイスガード,レナード
1916年コネティカット州生まれ。マーガレット・ワイズ・ブラウンとのコンビで知られ、1947年に「リトル・アイランド」でカルデコット賞を受賞。300冊以上の児童書の挿し絵を手掛け、日本でも親しまれてきた
うちだ ややこ
1976年東京生まれ。日本、アメリカ、スイス、フランスなどで転々と学ぶ。現在ふたりのこどもを育てながら雑誌やインターネットで文筆活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1910年ニューヨーク州生まれ。こどもの本の編集者を経て、絵本作家になる。世界中でいつの時代ももっとも愛されつづけてきた作家のひとり。100冊以上の作品を発表し、1952年に没した後も、世代を超えたたくさんのこどもたちに絵本を読むたのしさ、よろこびをつたえてきた
ワイスガード,レナード
1916年コネティカット州生まれ。マーガレット・ワイズ・ブラウンとのコンビで知られ、1947年に「リトル・アイランド」でカルデコット賞を受賞。300冊以上の児童書の挿し絵を手掛け、日本でも親しまれてきた
うちだ ややこ
1976年東京生まれ。日本、アメリカ、スイス、フランスなどで転々と学ぶ。現在ふたりのこどもを育てながら雑誌やインターネットで文筆活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)