te'は残響レコードで活動する日本のポストロックの牽引者です。そのタイトル・曲名には意味深な言葉が溢れていますが、曲自体はほぼインストゥルメンタルに固執しています。CDのデザインはどれも共通していて、独自の個性を放つバンドです。
そのサウンドもやや変わったもの。ポストロックというと轟音系の静と動の対照で聴かせるバンドが多いのですが、te'の場合曲の冒頭からテンションは最高潮。静と動の変化もあるのですが、ほぼ一瞬でそれを切り替えるのが特徴です。同じ邦ポストロックのMonoなどとは対照的な印象です。もっとも特徴的なのはドラミング。叩き付けるように熱いフレーズを繰り出すドラムには、ややキックやスネアの堅さ・テンポの速さなどクラウトロックの影響も感じますが、明らかにその「熱さ」はクラウトロックとは異なっています。クラウトロックを消化したポストロックバンドとしてKinskiなどが挙げられますが、それらよりかなり温度は高く異質です。
ただそのテンションも曲によってまちまちで、全体的にテンションの低い曲はやや面白みが欠けてしまうと言うところが残念です。シングルカットされた#6などは単純極まりない短い曲ですが、最初から異常なテンションの高さで非常に強い印象の残る一曲です。逆に#8などはテンションが低く一見地味ですが、ギターエフェクトなどでどうにか補っている曲です。ラストの#10は珍しくインプロヴィゼーション的な展開が使われますが、手数の多いドラミングとだんだんノイズの悲鳴を上げるギターが特徴の曲です。
Liteの様なドラミング主導のポストロックを求める方にお勧めします。轟音ギターを求める向きも、聴いてみるとなかなか興味深い一枚でしょう。いかにもライヴ映えしそうな曲です。ライヴDVDも発売されています。