「コンプライアンス体制」を構築していたはずの企業や役所が不祥事に見舞われ、その体質を問われる例も少なくない。実効的なコンプライアンスのあり方を模索する担当者にとって、さまざまな事例の紹介を通し新たな視点・ヒントを与えてくれる示唆に富んだ1冊だと思う。
常に業績への圧力にさらされる経営者にとっては、コンプライアンスの徹底には大きな不安も伴う。著者は、もともと事業開発系のコンサルティングで実績を上げてきただけあって、営利の追求という企業の至上命題を正面に据え、経営者にとっても納得感のある考え方を示している。サッカーJリーグでチームごとの警告数と勝ち点の関係をグラフで示しているが、こういう分析は面白く説得力がある。