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49 人中、45人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
リアルに司法の実体を表現している,
By 実務関係者 (大阪) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD] (DVD)
この映画は、今まで見た中では最も忠実に刑事司法の実体を表現している。第一回後半の短さに呆気に取られる人もいるだろうが、実際はあんな感じだ。 何が最もリアルであるかといえば、判決の理由である。 裁判所のご都合主義がよく表されている。 例えばこんなシーンがある。 裁判所が検察に対し、警察の取調べで行われていた痴漢の現場を再現するためにされた実験の記録の証拠提出命令を、検察は「不見当」(見当たりませんという意味)としたにも関わらず、判決理由を聞く限り、裁判所の心証になんら影響を与えていない。 普通、見つからないのであれば、いい加減な捜査をしていたと判断されるだろうし、実際はあるが出したくないから「不見当」と答えたならば、不都合なことがあるのだろうと推測されるはずである。 このような点は、判決の理由中、さらには審理中にさえ数多く散見される。 これは、刑事裁判というものは、内容を審理するのではなく、起訴後有罪確定率が99.9%である現状が、裁判所はどうやって被告人を有罪にすべきかということになっているためである。 役所さんの台詞でも、このことは指摘されている。 この映画の素晴らしい点は、この部分をよくぞ再現した、という点である。 他にも、やや脚色している部分はあるものの、刑事司法の実体をほぼ忠実に再現している。 この映画を観て、つまらないと感じる人もいるだろう。 しかし、この映画には深い意味があり、そのように感じた人は以下のキーワードについて少し考えてもらえれば、この映画の面白さが理解できると、私は思う。 「人質司法」「精密司法」「証拠の女王」「自白」「取調べの可視化」「証拠資料の偏在」「冤罪」
39 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
この映画の本質,
By ウツウツ (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD] (DVD)
この映画の本質は、司法制度の問題や冤罪ではない。 私たちの生きている「国」が どういうシステムで成り立っているのかを 告発している映画なのだ。 普段平凡に暮らしていて知らなかった恐怖が ボタンを掛け違えみたいに ある日、たまたま満員の電車に乗ったフリーターに 襲い掛かる。 個人の正しい主張がとおる正義などなく 国に都合の良いように裁判が進んでいく。 そして、「それでもボクはやってない」と言えるのか? 絶望の中にあってそれに立ち向かうヒトの尊厳を 加瀬亮が見事に演じきっている。 そこに微かではあるけれど、確かな救いを見出せる傑作。
30 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
こんなに恐い映画だったなんて。,
By
レビュー対象商品: それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD] (DVD)
裁判は真相を明らかにするところだと思ってました。てっきり無罪を勝ち取ってハッピーエンドになるかと思いながら見ていた。しかしラストは…。無罪を言い渡す事が検察に楯突く事で決して裁判官には有益にならないのだと。観終わった後、恐くなりました。裁判官とは被告人を有罪にすることが仕事なのだと知ってとても恐ろしく思いました。あの留置場でも人間として最低の扱いでしかない。あんなとこに入れられたら例え無罪でもここから早く出れるなら、と考えてしまう。 瀬戸朝香の弁護士も最初はいやいや引き受けたが、ある時は女性の視点としてある時は司法を見る視点として新米弁護士役を好演してる。 鹿児島でも富山でも実際に冤罪事件は報じられている。現実に痴漢をデッチ上げ和解金を騙し取ろうとした事件も起きてしまった。もし共犯の女が自首しなければ…。一方で「体臭」で有罪判決の決め手となったり真実は闇の中です。現実には冤罪事件で戦っている人達はもっとたくさんいるのでしょう。日本の現在の司法制度と警察の調べ方に疑問と恐怖を感じました。「疑わしきは罰せず」と教えられたのに。
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