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そもそも株式会社とは (ちくま新書)
 
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そもそも株式会社とは (ちくま新書) [新書]

岩田 規久男
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

相次ぐM&Aにより、「会社」をめぐる論議が高まっている。しかし、株式会社の本質からすると、それらの主張の中には感情が先走った誤解や論理的とはいえないものが少なくない。そもそも株式会社とは何か。本書は株主主権か従業員主権かの対立をめぐる問題点と日米の企業統治の差異を検証し、冷静に株式会社を考えるための土台を提供する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岩田 規久男
1942年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院修了。学習院大学経済学部教授。深く確かな理論に裏づけられた、幅ひろく鋭い現状分析と政策提言はつねに各界の注目をあつめている。著書に『昭和恐慌の研究』(編著、東洋経済新報社、第47回日経・経済図書文化賞受賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 222ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/03)
  • ISBN-10: 448006351X
  • ISBN-13: 978-4480063519
  • 発売日: 2007/03
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
 「会社とは誰のものか」.この問いに対し「株主」と答えるのに会社内の経営者・従業員にとって抵抗感があるのは想像に難くありません.本書は「株主が会社の全ての利益を総取りする」等と反発される株主主権論への誤解を解きほぐし,株主にオーナーシップがある訳を順々に説いていきます.
 重要なのは「交換」「誘因」「希少性」等の経済原則を用いて株主主権下でも従業員や長年培われた取引関係等への正当評価がキチンとなされ得ることを説明している点.すなわち,企業は従業員・取引先が企業取引を通じて得べき交換利益について意を尽くしかつ自らの付加価値を高めるため従業員にインセンティブを与えなければそもそも生き残れない存在であることを判りやすく説きます.むしろ,コアな従業員が主導権を握る「従業員主権」型企業においても自分たちのポストを確保する為に無理な多角化を図る等経営資源の無駄遣いが有り得ることを豊富な実例を挙げて示しています.ここにこそ健全な経営効率化のためには外部チェックが必要で,そしてその任に当たるのは無配・倒産リスクを抱え,リスク軽減の為に経営者の解任権等を与えられた株主が相応しい理由がある訳です.もし経営への介入を株主に認めないならば,先に挙げたリスクをそのまま背負い込まざるを得ない株主のなり手が減るため, 「希少性」の原則により企業の株式調達コストが高騰してしまう事が説得的に論じられています.
 株主,従業員,債権者等ステークホルダー間の関係がゼロサム関係ではなくもちつもたれつの相互依存関係にあることが良く理解でき,ともすれば観念的・感情論的に論じられがちな企業ガバナンスを実質的に議論する為に欠かせぬ1冊です.
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18 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
私は、株式会社についての知識がほぼ0の状態で本書を読みました。筆者の主張とその主要な根拠に関してはクリアに理解できたものの、若干の細部はある程度の知識を前提にして書かれていたので、理解できない部分も少々ありました。それでも、この著者の著作は数多ある経済の入門書の中でも、格段の分かりやすさを誇るものばかりです。この本は株式会社についての知識が全くない私のような経済オンチにもお勧めです☆
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形式:新書
 近年、労働分配率の低下などを背景として、株主重視型経営への批判が聞かれるようになった。しかしながら、本書では、株主による経営の監視は、一定の条件の下で、企業価値の向上に効果があり、従業員の利益を保護する上では、むしろ外部の競争環境を確保していくことが必要であると指摘する。その上で、情報の非対称性にともなう株主の過剰な割引率を公正なものとしていくため、情報公開の重要性等が指摘される。企業活動の効率性を確保していくことの重要性を指摘するとともに、マクロの課題については政府の役割とされており、明確な政策割り当ての下に議論が展開される。

 本書では、株主重視型経営は、必ずしも企業特殊的人的資本投資を阻害するものではないことを指摘するが、それと同時に、従業員の勤続を通じて職業能力を高めていく経路も重要である。そのような観点からみると、雇用流動化は、企業特殊的技能の勤続を通じた蓄積効果を弱めるとともに、企業の投資意欲も低下させると考えられる。この論点についての著者の見解が必ずしも明確ではない点には、若干の物足りなさを感じる。
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