グラフや表も多く収録されており、自治体会計に興味を持つ初心者にも入り口として適しているのだが、それでも元の行政資料自体が「由らしむべし、知らしむべからず」を旨として作られていることもあり、解説も複雑にならざるを得ず、理解には熟読を要する。
行政会計は、一般会計だけでなく、公営企業会計など特別会計も多岐にわたり、単式・複式簿記が併用され、決算カードだけでなく分析には170ページほどもある財政健全化法による指標の算定資料の読み解きが必要で、なおかつその分析法については筆者も未だ試行錯誤中と、本書だけでは大枠が分かった程度になろう。
そうであっても「そもそも」が分からなければ、細かい点は理解し得ないので、あとは習うより慣れろでいくしかないのではなかろうか。
分析には筆者の属する大阪自治体研究所作成の分析シートもあり、それを自治体に記入させることで、問題を浮き彫りにしやすいといった活用も可能。
疑問点については、著者のメールアドレスが記載されており、問い合わせに答えてくれるとのことで、好感を持てた。