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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
実はかなり技巧的な作品,
By
レビュー対象商品: その腕のなかで (新潮クレスト・ブックス) (単行本)
この本は、主人公の女性が人生で出会った全ての男について描く、というものだ。父親、伯父、数々の恋人達、夫…と男は時系列に沿って出てくる。「その腕のなかで」は様々な読み方が出きるという点が面白い。男と女の愛の物語。作品の構成方法(103もの断章によって構成されている)。理解しえない他者と「私」との物語。フランス語で読めば、言葉の使い方、選び方、などから、作者が影響を受けた作品をguessするという楽しみもあるだろう。 ところで、この作品において特徴的なのは、これが単なる男女の愛の物語ではないという点だ。父親であれ、おじであれ、時には神であれ、女性でない性は皆平等に「男」として描かれる。それは時には不愉快にすら思われることもあった。私は、彼女の作品に深い思想は感じられなくて、むしろ非常に知的で技巧的な側面が目立つ気がした。論理がやや飛躍しているが、性の対象という側面から決して切り離すことなく男性を様々な言語的な技巧を用いて描き続ける姿には、著者のある種の挑戦が感じられる。 個人的には、文学に精通しているタイプの人が、原書あるいはフランス語と文化を共有している言語で読むとかなり刺激的に思われる作品だと思う。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
男に対する価値観が重要,
By naonao-703 (京都市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: その腕のなかで (新潮クレスト・ブックス) (単行本)
人生で出会った全ての男達を103の断章で1人の小説家の女性が精神科医へ話したことと 執筆中の小説(三人称)をおりまぜ 1人の女の生涯を浮かび上がらせる 技巧やフェミナ賞受賞を踏まえて言おう 面白くない あくまで1人の女からみた全ての男達だから 男に対する価値観が異なると、更に読むのさえ苦痛 どうでもいい女の男の履歴を読む羽目になるから
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
読む価値ある人間を語る作品,
By カスタマー
レビュー対象商品: その腕のなかで (新潮クレスト・ブックス) (単行本)
フランスでは今、性の赤裸々な告白が文学の第二のブームとなっている。私は女性に興味を持つ男たちが好き、という主人公の言葉は、この路線を彷彿させるが、それがこの本が話題を呼んだ理由の一部にはなっているかもしれないものの、その真価の中心をなすものではない。質の高い文章で父から恋人、夫、中絶をしてくれた医者まで人生で交差しすれがちがった男たちを描く本作品には、主人公=作者の正直さと感受性の強さ、善良さと意地悪さ、傲慢さと謙虚さが入り混じり、その中に人間というものそのものが感じられる。何より見事なのは男性を見る作者の優れた観察力と、それを見事にいい表す表現力だ。読んでいてまさにその通り、と感じさせられることも多い。
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