ただ恋をしただけ。吸血鬼と神父。
それはいくつもの罪に塗れた禁忌の純愛。
今もっとも切ない吸血鬼の恋の物語----。
孤児として教会で育てられた神父カレラは、10歳の時に伝染病患者の病を治して以来、神の奇蹟を行う「聖人」として民衆の希望を一身に背負って生きてきた。教会の至宝であり、広告塔でもあるカレラは、大事に育てられたといえば聞こえはいいが、教国という閉鎖空間で囲われて生きてきたも同然......。そんなカレラは地方都市レーデンの大聖堂落成式のため、生まれて初めて教国を出る。活気に満ちた市井に目を輝かせたのもつかの間、スラムに迷い込んだカレラは吸血鬼が人間を襲う現場に遭遇する。自らも襲われそうになったその時、為すすべもなく固まるカレラを助けたのは、流れ者の吸血鬼ヴィンセントだった。
聖人と教会の敵、吸血鬼。相容れぬ存在でありながら、同じ孤独を胸に宿す二人は運命的に惹かれあい駆け落ちする。カレラを探す教会、ヴィンセントを粛清せんとするエクソシスト......すべてに背を向け愛に殉ずる二人の先に待つものは...!? 壮大なるロマンチシズム、愛の奇蹟を描く長編小説の前編が満を持して登場!
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