同じ著者の『現代アートビジネス』を先に読んでいたので、かなり内容が重複す
ることは否めない。オークション会社の方、他のギャラリストの各氏との対談があることが大きな違い。トークは多分に内輪話な感じでとても楽しめた。アジアのマーケットの動向が細かく補足されているのもよかった。
著者が「アートを楽しむことができない人にはアートは持てない」というのは同
感。もっといえば、「持つべきではない」のかもしれない。
著者は、投機目的だけのアート売買にはとても警戒感をもっていて、「アート好
き」のピュアな気持が見えざる神の手となってマーケットをつくり、投資もその
なかで健全におこなわれる、という状況を理想としているように読みとれる。そ
の意味では、この本のサブタイトル「現代アートの相場がわかる」はちょっと短
絡的すぎやしないか。
星が4つなのは、総合的に『現代アートビジネス』のほうが値段が安い分、お得感があるから。