今流行のデータ・マイニングの話から始まって、サンプル調査の話に進みます。何となく話が時代的に逆行しているような印象がしますが、何となく集積された大量のデータを回帰分析するだけで、何でも分かってしまうと言うのは、今流行のデータ・マイニング神話ですね。
回帰分析によるデータ・マイニングのビジネスへの応用とその効果については、沢山の事例が挙げられていて、目を奪われがちですが、著者は同時にその限界についても語っています。ここから次にサンプル調査の話が始まって、最後に正規分布における標準偏差とベイズ理論の簡単な説明と統計的知識の必要性が述べられています。
本書に出てくる「絶対計算」なんて言う万能の統計的手法がある訳ではありません。ちょっとミスリーディングな言葉ですね。膨大なデータがハンドリング可能になって、統計学のベテラン選手、回帰分析とベイズ理論に出番が回ってきたと言う感じですかね。
邦題の「その数学が戦略を決める」というのもミスリーディングですね。原題を思い切り意訳すると、「データ分析屋、数字で考えることが出来る人が賢い!」みたいなものです。
これを読んで統計学の勉強をやり直そうと思いました。面白い本です。
大型コンピュータがビジネスで使用されだした30〜40年前にもこんな統計学の啓蒙書がありました。当時はギャラップの世論調査が注目されていました。時代は巡っているような気がします。