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23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
常識から離れる快感,
By 764hero (東京都世田谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: すベてがFになる (講談社文庫) (文庫)
これだけの(境界)条件から、科学的に再現可能な他の回答が考えられますか?物語の終盤での主人公の一言。これがこの小説の特徴を一言で捉えている。 瀬名秀明が巻末で解説している通り、通常ミステリー小説では感情的な動機で殺人が起こる。読者は殺人の動機を探して読み進めるのだが、逆に起こったこと全ての原因をそれで説明しようとして思考停止になってしまう。 この小説では殺人に感情的な動機が存在しない。だからいつもと同じ調子で読んでいた私は途中もどかしい気持ちになったが、謎が解けた時、常識、つまり自分の経験から離れる快感があった。 森博嗣の作品はこれが初めてだったので、ミステリー小説の常識の枠で読んでしまったが、頭を柔らかくしてトリックに挑みたい。
22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
理論8 感情論2 感情移入を重視される方にはきついかも,
By
レビュー対象商品: すベてがFになる (講談社文庫) (文庫)
トリックや作風はとても理論型な作品と感じました。タイトルの「F」のキーワードの意味も、総合的な結末も「なるほどッ!」とうなづける作品で、 読後もスッキリする、理の筋道にしっかりと乗っている作品だと思います。 ただ、各登場人物の感情や行動が、 「なぜその行動に至ったのか?」「なにがそこまでさせたのか?」といった部分が薄く、 感情移入ができないからか、「グイグイと引き込まれていく感」が持てず、 読中に「先が気になるから読みたいけど、う〜ん…まだ○○ページもあるのか…」と、 ついつい何度か思ってしまいました。 理系、というよりもミステリー性やトリックの解明の醍醐味を味わいたい方にはとてもお薦めだと思います。 ただ、ミステリーの中にも、作中の人物に感情移入して引き込まれたい(惹きこまれたい)といったことを求められる方には、 少々読むのがキツイかもしれません。
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すべてがFになる、というキーワード,
By aaoiieuu (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: すベてがFになる (講談社文庫) (文庫)
森博嗣のすべてがFになる。面白かった。個人的に一番面白いと思ったのは、 すべてがFになる、というキーワード。 この小説の核心にふれる表現でありながら、 読まない限りこのキーワードからは絶対にその根幹には辿り着けない。 その危うさと読んだ後に来る納得感で、 面白さがジワリと湧いてくる。 ただ、二人の主人公のキャラクターが曖昧であったり、 展開のスピード感が足りなかったりして、 物語にのめり込めなかった感はある。 推理物として読もうとすると、工学的な知識が必要になるから若干読みづらいかもしれない。 心理的な描写や展開も少ないので、感情移入のしづらさもある。 しかしながら、逆にその工学的な知識と論理性が、 この小説に比類ない味わいと奥行きを与えていることは間違いない。 この手の小説が書ける人というのはかなり限られてくると思う。 理系の人とか東野圭吾が好きな人とかは、 結構好きになれる作品だと思う。
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