ブログ中心だけではなく、本格的なサイト構築が可能と“言われている”オープンソースCMS、Joomla! の解説本としては近刊といえる本書。
『100%活用ガイド』と銘打っているが、内容は入門書レベル。一通りの紹介はされているので、まったく無意味とは断言できないものの、ここから「使えるサイト」を作れるまでには、かなり長い道のりが必要だ。
一般にCMSはテンプレートによってHTML構造が異なるので、一歩踏み込んだオリジナルデザイン制作方法を解説することが難しいのは事実。「だから、そこは用途に合ったテンプレートを選べばいい」わけだが、オリジナリティを重視する人にとっては物足りないだろう。著者としては親しみを込めた言い回しにしたかったのだろうが、(Word PressでもMovable Typeでもなく)Joomla! を使ってみようと思うレベルの読者層にとっては、もどかしい。
本書の目玉といえる『Joomla!逆引きテクニック』の章は、前章から部分部分を引用しているだけで、特にプラスアルファがあるわけではない。1章から3章までを入門書として出版して、逆引きテクニックはもっと実践に即した高度なトピックスをまとめた書籍にした方がいいのではないか。
日本ではまだ認知度の低いJoomla!なので、コストパフォーマンス的には難しいだろう。もはや、こういった読者が限定されたWeb関連書籍を「紙の本』で出版するリスクは高すぎるということか?