男手ひとつで自分を育ててくれた父が自分を誘拐した罪で逮捕されてしまうディーリア。
589ページにも及ぶ長い物語は、ディーリアの視点だけでなく、父アンドリュー、エリック、フィッツの4人称で展開する。
幼い頃から母親は自動車事故で亡くなったと聞かされて信じていたのに生きていたこと。
ディーリアとして生きてきたのに本当の名前が別にあったこと。
主人公ディーリアが自分の足跡として信じてきた道がことごとく崩れていく。
読者としてはディーリアの過去はもちろん、その事件からの未来をも気になって目を休ませることが出来ない。
親子、男と女、友情と多岐に渡ってエンディングへと進むが、この本から強く感じたのは知りたがる姿だ。
それは今のアメリカという国に重なってしまうのだ。
知らないままでいられない、真実を知りたいのは、自信が揺らいでいるかのように感じるのは私の深読みだろうか。