著者は、水産会社に勤める父親の仕事の都合により、幼少期をセネガルで過ごし、青春時代をアメリカで過ごした。大学から日本に移り、筑波大学卒業後三和銀行に勤務するが、アフリカでは「中国人」、アメリカでは「アフリカ人」、日本では「アメリカ人」と呼ばれ、どこに行っても異端視されるという複雑な思いを経験したようだ。そのことが、「食文化を通じて世界中の国々がお互いを理解し、尊重し、そして一つになる」という夢につながっていった。
本書には、著者の幼少期から創業、ナスダック・ジャパン上場までの軌跡が、スピード感ある文章で書かれている。ボストンで出合った1杯のコーヒー、タリーズ本社との交渉、三和銀行との決別、家族の死、その過程で出会った人々…。ライバル、ハワード・シュルツとのちょっとしたやりとりなども含まれており、楽しく読むことができる。
本書には、起業のノウハウなどはほとんど書かれていない。ただ、起業して成功した人々に共通する大切な点―― 人との出会い、そして情熱を持ち続けることの大切さをあらためて教えてくれる。あまりに多くの不幸を乗り越え、成功を勝ち取った著者の半生に、胸が熱くなる1冊である。(土井英司)
登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
病弱な私にはこのやり方は無理と思いました,
By
レビュー対象商品: すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫) (文庫)
タリーズの洗練されたイメージとはかけ離れた、「どぶ板」な経営のやり方には驚かされました。やはり経営者にずば抜けた体力は必須ですね。「病弱な私には無理」というのが、この本を読んで一番強く感じたことです。読みながら「早く先が見たい」という感じで、どんどん読み進めてしまいました。
26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
感動です。,
By カスタマー
レビュー対象商品: すべては一杯のコーヒーから (単行本)
タリーズのコーヒーが美味しいのは理由がありました。松田社長の情熱が注ぎ込まれているからです。破竹の勢いを続けるタリーズコーヒージャパン。彼の人生観に裏付けられたしっかりとしたビジョン、そして彼の人柄こそがここまで成功できた要因でしょう。一時のITバブルに踊ったベンチャー企業家とは明らかに一線を画しています。成功する経営者に必要なものを松田社長は全て有しているように感じられました。これから起業を考えている方、起業して壁にぶちあたって行き詰まってしまった方、起業が失敗に終ってしまった方へ、この本をオススメします。経営ノウハウよりも起業に必要かつ最も大切なものが見えてくるはずです。
45 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ケレン味のなさに好感,
レビュー対象商品: すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫) (文庫)
面白い本だったにもかかわらず、読み終えるまでには思いのほか時間がかかってしまった。それは、途中、胸を打たれたり考え込まされたりで、しょっちゅう立ち止まってしまったからだ。藤田晋社長の『渋谷ではたらく社長の告白』はとても面白かった。 ただ、ストーリーテリングの巧さが勝ちすぎていたかな・・・、本書を読み終えた今はつい、そう思ってしまう 松田公太社長には、藤田社長のような巧みな投球術はないかもしれない。しかし、そのかわり重い球質の直球が読者の胸元をつぎつぎ容赦なくえぐっていく。松田社長の人生に対する姿勢や人間への愛情が惜しみなく伝わってくる感動の一冊だ。 個人的には銀行員時代のエピソードや、賄賂を請求された話なども面白かったのだが、起業に興味のある人には、大手企業を差し置いてタリーズと契約を結ぶまでの話や、出店にまつわる苦労の話、個性豊かなフェローたちの話、そしてタリーズ起業前に営んでいた貿易業の話などが参考になるのではないだろうか。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|