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13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
二重三重に煙に巻く,
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レビュー対象商品: すべての愛がゆるされる島 (メディアワークス文庫) (文庫)
新創刊されたメディアワークス文庫。”電撃文庫で育った大人たちに贈る”という、ある意味あいまいなコピーに、うまいこと合わせて来たなあという感じがする。さすがに器用ですね。だからと言うべきか、「神様のメモ帳」「さよならピアノソナタ」の様に、ちょっと情けないけれど今後の伸びしろに期待が持てる少年、みたいな存在は出てこない。何というか、既に伸び切ったけれど、その不完全さをもてあましている様な大人(あるいは大人未満)が登場する。 赤道直下にある、地図にも載せられていない島。その断崖には古い教会があり、そこを訪れる二人がどのような関係であろうと、本当に愛し合っていさえすれば、許され祝福されるという。 父と娘、姉と弟。二人の間にある関係性を愛と名づけるため、あるいは愛を形付けるための関係性を求めるために島を訪れる。 多分単純なことなのだけれど、色々なしがらみがそれを本質からずれさせる。そのずれは社会を成立させるために必要なのだけれど、その必要性は物語を重ねていくうちに曖昧になって、最後には煙に巻かれてしまう。 文中のたとえ話は等価原理っぽいけれど、作用反作用の法則は、内側でどんな力が働いていても外には影響を及ぼさない、ということを示している。これを二人の関係に敷衍すると、周囲からは普通に見えていても二人の間にはどんな関係が起きているかは分からない、ということになるだろう。言い換えれば、二人の間にあるものは、二人の間だけで意味がある、ということになるのかも知れない。
19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
さすが杉井光!,
By うさぎ犬 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: すべての愛がゆるされる島 (メディアワークス文庫) (文庫)
このライトノベルがすごい2010で15位以内に入った『さよならピアノソナタ』や『神様のメモ帳』の作者・杉井光が贈る、狂おしく痛ましい愛の物語。ライトノベルの枠を飛び出して、堂々の発売です。一般小説しか読まない人にも自信を持ってオススメできる作品だと思う。 この作品は詳細に物語の中身を用いて感想を書いてはいけない気がするので感想だけにしたいと思います。 この物語は、すべての愛がゆるされると言われる島に訪れたカップルたちの物語です。 鬱々として、どこか不安定さも感じられる空気が序盤から流れていたけれど、最後には素晴らしい読了感で満たしてくれるところは流石杉井光だ、と言いたい。それほどまでに読了感が素晴らしい。 この物語には複数のカップルが登場するのだけれど、それぞれの物語が交錯し、最後にひとつに繋がる流れは本当に素晴らしかった。 読みながら、結末や登場する教会の謎について予想を何となく立てることは出来るんだけど(実際自分も教会の謎については当たってたし、結末も4〜5割は当たってた)、その予想を超えた結末に持っていってくれた。 ぜひ一度手にとって読んでほしい作品です。価格も手を出しやすいし、ページ数も200ページ弱なので取っつきやすいかと。また、一般小説に近い文章になっていて対象とする年齢層もライトノベルと比べて上がった感じがするので、社会人の人も十分に楽しめると思う。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
色々考えさせられます,
By カラ - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: すべての愛がゆるされる島 (メディアワークス文庫) (文庫)
タイトルと『狂おしく痛ましい愛の物語』というキャッチコピー につられて購入しました。先の方のレビューをみて関係性のない色んなカップルが多数出てくるのかと勘違いをしてしまったのですが、実際は2組のカップルメインで、とても関係性が深いです。 読後感がよいというレビューを見ました。捉え方は様々でしょうが、自分的には虚しさが残り破綻的に感じました。 しかし読んだら引き付けられます。結末がどうなるかハラハラします。 この物語の終わりとして結末は最良だったのではと思いますが、私は最後何ともいえないもどかしさが残ったので星4つです。
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