Google App Engine(Java)で何か書いてみたい、と思うとき、すこし戸惑うのがキーバリュー型のデータストアである「BigTable」をどう使ったらいいか、ではないだろうか。本書は、この「BigTable」に関するやさしい説明があり、とても重宝した。
それと、「Slim3」などのような、GAE用のフレームワークに過度に依存していない点も評価できる。
場合によっては、低レベルAPIの説明などもあり、評価できる。
とにかく、最初はGAEの持っている環境を、素直に使ってみよう、という姿勢だ。
最近はすぐにフレームワークを導入する傾向があるが、クラウド側で用意されている「標準的な技術」を理解してからでないと、
何か起こった時、とても困るのである。
本書の対象者はJavaの初歩を終わった人よりはもう少し上級者を対象にしていて、今からクラウドに移行しようというJavaのプログラマ向けのやさしい入門書だ。
さいきんいろいろなフレームワークのせいで、サーブレットを忘れてしまった人は、もう一度サーブレットのおさらいができる。
ただ、残念なところは、サーブレットでredirectを多様し、VelocityでViewを出力している場合が多く、気になる。
すなおにJSP+Dispatcherで処理するようにすればよかったのではないか。
あと、Scalaの説明も、もうちょっと詳しければよかった。
あとはだいたい、mailAPIやBlobの扱い方など、GAEの持っている機能を網羅的に解説してあったのでよかった。
これから、GAE上で何かを書いてみたいひとにおすすめだ。持っておいて損はないだろう。