トロ、いくら、えび、いか、ばってら、とびっこ、貝全般。。。
自分の好きなすしを思い描きながら読みました。
江戸にはじまったといわれるすしの歴史、これでもかというくらいのすしだねにまつわる話、
作家たちのすしにまつわる文章やコメントの紹介、さまざまなすし店のありよう、そして
今、海外ですしはどう広まっているか、などが、丁寧に細かく描かれていきます。
まったくの食の門外漢であっても、ついつい引き込まれる、すし業界のエピソードの数々。
朝の通勤時には、ランチのすしを、帰宅の電車では、駅前のちよだずしを思い浮かべてばかりいました。
ジャーナリストである著者ならでは、なのか、何十年も前の取材の様子や、日本各地の港や市場をあるいたときの記憶など、よくそんな細かいことまで覚えて書いてあるなあ、と、しばしため息。実名でのっている店、イニシャルトークの店も含め、これまでくぐってきたのれんはいったいどのくらいあるのでしょう。足でかせぎ、実感を語り、古きを大切にしつつ、新しいものも認める姿勢に貫かれた本書の読後は、とてもさわやかな気持ちになりました。
帯にあるとおり、むしょうにすしがたべたくなる一冊です。