良い事もたくさん書いてあるのだが、間違いもたくさん書いてあって、判断に困る本です。
甘い物が欲しくなるのは、ビタミンCを体が要求しているからという記載は、典型的な間違いです。
甘い物は昔、果物だけだった、果物には人間が合成できないビタミンCが含まれている。というのが著者の説。
ビタミンCは果物にしか含まれていないのではなく、野菜にもたっぷり含まれていますので、甘さ=ビタミンCという考え方は成り立ちません。
甘い物が欲しくなるのは、血糖値が低下しているからです。血糖値が上がる物なら甘くなくてもなんでも良いのですが、甘い物だとすぐに血糖値があがるから欲しくなるんですね。果物とか菓子とか。
カロリーに意味がないという理屈も間違い。
それぞれの物品を実際に燃やした時の熱量が、人間の体と関係あるはずがないという理屈は、著者が人間の体内でエネルギーがどう生産されているかという事に、全く無知であることを示しています。
もっとひどい間違いは、クエン酸と果糖を同時に取るのは良くないという話。
根拠のかけらもありません。一般的な果物には、クエン酸と果糖が同時に含まれており、いずれも人間の疲労をすばやく回復させる成分で、同時摂取で問題は起こりません。むしろ同時に取ることをすすめます。
さて、これほど酷い内容でありながら、すすめている食事法はかなり真っ当。
特に、お腹がすかなくても時間がきたら食べるという行動をいましめる、おかずばかりを多く食べる習慣を問題視する、トランス脂肪酸の危険を訴えるという部分では、大変有益です。
この本、良いのか悪いのか、全く困った物だと思います。