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16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
プロセスに掛ける情熱が,この物語の良さ,
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レビュー対象商品: しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) (文庫)
普段暮らしを着物で通し,喧嘩っ早くて女に疎い。ある日,そんな男のもとに悩める仲間が押しかける。落語の稽古をつけてはみるも,仕事に恋に落ち込んで,教えるどころの騒ぎじゃない。26歳の二ツ目噺家・今昔亭三つ葉をめぐる,奮闘の物語。結論から言うと,各人の悩みが解消されたとは言い難い。それでも,何かが少し変わっていて,前向きに生きていこうという兆しが見える。これまで読んだ作家に例えるなら,重松清的な読後感を,荻原浩風の楽しいキャラ立てと,松樹剛史風の淡い恋愛描写で描き出した,という印象です。ラストがやや安直な気もするけど,大きな問題ではありません。 プロセスに掛ける情熱が,この物語の良さかな。とりわけ上方落語を必死に覚える村林少年と,人に教える傍ら,自らも師匠の十八番に挑戦する三つ葉には,応援する言葉のひとつも掛けたくなります。クライマックスの高座シーンは,自分も客席に居る気分になれます。
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
以心伝心じゃだめなときがあるから,
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レビュー対象商品: しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) (文庫)
言いたいことを言えなかったり。余計なことまで言い過ぎてしまったり。わかっていても言えないんだ!と、悲鳴を心の中であげたり、握りこぶしの中に隠している。言わなくちゃと、言わなくちゃ伝わらないんだから、わかってもらえないんだからと、手変え品変え言葉を重ねてみたけれども徒労に終わったことさえある。 自信なんて、ないことばかり。それでも、ないものは作ればいいのだと語りかけてくれる。そして、自信がないままの自分だって、受け止めてくれている人が今もいることを思い出させてくれたりするのだ。 うまく通い合えないつらさを知っている人に、この物語はそっと寄り添う。落語のことはよく知らないが、噺を聞いてみたいと思うようになったぐらい、あたたくて面白い本だった。
13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
良質のエンターテインメント。,
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レビュー対象商品: しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) (文庫)
二つ目落語家というのは、中途半端な存在だ。前座修行から解放され、羽織も着れるので一応一人前。 だが、芸は未完成。噺の機会は自分で見つけなければ、そうそうはない。 そんな、不安であり、焦燥感にうちひしがれる一方で、自分のキャリアもそこそこに積み・・・という宙ぶらりんな存在に着目したのは、作者の慧眼。 そこに、それなりに自分の人生を生きてきた、 しかしある種の「閊え」を抱えた3人が集まって・・・ 落語好きでも安心して読めるし(ご贔屓の二つ目落語家が何人か頭に浮かべば、より一層楽しめる)、落語に関心がなかった向きも一気に読める。 「茶の湯」という噺を高座にかける前あたりの、主人公の祖母との掛け合い(茶の心を語るあたり)が個人的にはぐっとくる。 何を読もうか、迷っているときに是非薦めたい一冊だ。
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