大まかな流れとしては、
1:野村道子さんご自身の歴史を振り返る自伝的内容
2:声優になりたい人に向けての助言(ないし苦言)
そして合間に、ご自身の経営される
スクールデュオのコンセプトや指導内容などを
紹介(ちょっと宣伝?)するといった内容です。
発声や滑舌矯正に関する言及は特にありません。
私個人としては、野村さんの自伝目的で購入いたしましたが、
後半、飽和している声優・ナレーターの現状に関する言及は、
現在も賢プロ等でご活躍されている指導者・経営者の視点から書かれてますので、
「声優になろう!」というようなステレオタイプの書籍で見受けられる
ショウビジネスのような華々しさを煽るものとは真逆の体を為しています。
そのため、声優志望の若い方にとっては、
著者の言わんとされることをしっかりと読みとれたならば、
中々ショックな本ではあります。
ただ、実際に声優や芝居の勉強を現在進行形でされている方に取っては、
演出家や講師の方々からしょっちゅうお説教されるであろう内容であり、
またそれに関しても野村さんの性格を伺わせる、とても穏やかな文章で書かれていますので、
プロダクションやマネージャーさんの現状を知るためにはとてもよい本なのではないでしょうか。
伊藤静さん、代永翼さんら賢プロ所属の声優さんに憧れて、
「声優になりたい!」と思った方はまずこの本をご覧になって、
それでも怖じ気つくことがなければ、いつでも門を叩いてきなさい、
と言った所なのでしょうか。
尚、
巻末に「ドラえもん座談会」と称した
大山のぶ代さん、小原乃梨子さんとの鼎談が収録されており、
藤子F不二雄先生とハワイに行かれたときのことなど、貴重なお話もされてます。
13ページの短いものですが、当時を思い起こさせるとても面白いお話ばかりでした。