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しあわせる力 角川SSC新書 禅的幸福論
 
 

しあわせる力 角川SSC新書 禅的幸福論 [新書]

玄侑 宗久
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

かつて日本人は幸せを「仕合わせ」と書いた。なぜなら「しあわせ」は人間関係力によってしか生まれないと考えたからだ。現代社会を生きることに息苦しさを感じている人々へ玄侑宗久が贈る幸福論。

内容(「BOOK」データベースより)

自殺者が3万人を超えて久しい。これは、すべてを因果律で考え、あらかじめ想定した未来に向かってまい進することを良しとし、物事が予定どおり進まないことを悪と考える現代の日本社会が生んだ歪みであろう。「最大多数の最大幸福」という西洋的な考え方が世の中に跋扈し、もっと早く、もっと便利に、もっと豊かに…という欲望の坩堝に入ってしまっている日本人。本来、日本人はもっと偶然を楽しみ、人との関係性を大切にし、その関係性の中でしあわせを感じていた。生きることに息苦しさを感じている人に贈る一冊。

登録情報

  • 新書: 194ページ
  • 出版社: 角川SSコミュニケーションズ (2010/1/10)
  • ISBN-10: 4047315125
  • ISBN-13: 978-4047315129
  • 発売日: 2010/1/10
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By ringmoo トップ500レビュアー
形式:新書
ルソー作曲の「むすんでひらいて」を題材に、その歌詞の持つ意味の深さを「禅」的に解いて行きます。

現代社会において、生活は便利になってきてるのに「しあわせ」を感じません。
それは、何故か?と問います。
その要因として、「しあわせ」が西洋的な「幸福」になっているとします。
それに対し、古来日本にあった「しあわせ」は「仕合わせ」で、それは「概念や思い込みを結びやすい我々の頭やこころをまずひらいて、そして相手や状況に応じて『仕合わせる』こと」だとします。
こうした臨機応変な対応が出来ることに、かけがえのない満足感を感じ、そこに「しあわせ」を感じるのだとします。
そこには、当然、自己変革や自己の再発見があるでしょう。

こうしたことの説明が、宗教的或いは哲学的に説明されるのですが、もともと講演の文章を纏めたと言うこともあり、解りやすい言葉で解りやすく説明されており、誰でもがそれなりに理解出来ます。
ただ、その語っている内容は深く、その神髄まではとても辿り着けませんが、それでも、こうした宗教的な「教え」が、あるレベルまでは深まったような気がします。

もちろん、この本の目的は、現代社会の抱えている極度に規格化された社会に対する問題提起であり、「自己責任」を余りに追求し個々人の孤立化を助長している社会への問題提起でもある訳で、そのことについて、もう一度考えさせてくれる優れた作品だと思います。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
知らなかった、「幸」という字が元々はこんな意味だったなんて…。
玄侑師のお話にはいつも驚かされる。その驚きが、身動きがとれず固まっていた心を一気に粉砕してくれる。いわゆる「お坊さんのアリガタイお話」とはちょっと違うのだ。
「目標なんかたてないほうがいい」「全部が予定どおりに進んでいくというのは、ほとんど死にちかい」なんて言われると、ええ〜じゃあどうすればあと、ついうろたえてしまうが、さすがは禅宗のお坊様、仏教の智慧を現代社会の問題に照らし合わせながらわかりやすく教えてくださる。イラストもとてもかわいくて親しみを増す。
読み終わると、日本人のよさに改めて気付き、自分が日本人であることに期待してしまう。自分が日本人であることをもっと想い出そう!

「神さまがアポイントを取ってきますか? 仏さまもアポイントなしでくるのです」
ああ、確かに…。
 
 
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 タイトルは、「しあわせる力」。「しあわせる」? 変な日本語だな、と思って手に取った。

 「しあわせる」とは、自分を相手に合わせて、相手のようになること。つまり、自分と相手との呼吸が合って、関係がうまくいくことだ。「しあわせる力」とはだから、いかに自分を相手の呼吸に合わせていくか、その力量のことだろう。

 本書の核は、つぎに引く文章に凝縮されている、と私は思う。

好きなものを好きなだけ取って、好きなように召し上がる。このバイキング料理も、じつは日本人が命名したものなのです。(略)このバイキング方式、日本人には非常に心地よいのではないかという気がします。

なぜ七福神を作ったのか。私はやはり八百万のイメージなのだと思います。(略)/日本からだけでなく、インドや中国の神さままで入れたというところに、八百万のどの一つにも正義を求めない、という日本人の感性が凝縮して示されている気がします。「無くて七癖」といいますが、七癖とみればいいわけです。七癖が転じて七福になってしまうのです。

 「なぜ七癖が七福になったか」? それは、本書を読んでのお楽しみ。

あれじゃあ、概念で結べない。ばらばらすぎて、どんな人々なのかもまとめて説明できない。言語規定ができないということは、すでにひらかれているということです。どんな人でもあの中に入っていけるのです。宝船に乗って、あんたもおもしろいじゃないかと、きっと誰かが言ってくれるでしょう。

 七福神って、所詮、つくりもので、私とは全然関係ないと思ってた。でも、著者にこんなことを言われてしまうと、なんだか、引っ込み思案の私でさえ、七福神の仲間入りをして、宝船に乗って、大いに酒を飲んでカンカラ笑い、どこへともなく、風の向くまま、旅に出て行けるような気がしたから不思議だ。

 「逞しい戦国武将たちの仏教利用法」と題された項は、おかしい。
 戦国時代の武将たちは、複数の宗派の僧を集めて、戦地に同行させた。その数、「二百人に一人の割合」であったという。なぜ、複数の宗派の僧が必要だったのか? これも、本書を読んでのお楽しみ。

デンマークの理論物理学者ニールス・ボーアは(略)矛盾する二つの観察結果が双方とも正しい、補い合って一つの全体性を表現しているのだと考え、粒子と波動との織りなすこの事態を「相補性」と表現し、この「相補性」という言葉と考え方が哲学や教育の分野でも広まって欲しいと熱烈に望みました。/絶対にこれだ、ということはない。こうであったり、ああであったり、両方ともある。その二つのあり方を両方見ることで、そのものに対する観察が極度に深まる、そういう考え方を提唱したのです。

 あるときは相手がとんでもない悪人に見えたり、またあるときは、世にもまれな善人に見えたり。どちらもその人の本当の姿で、「こうであったり、ああであったり」、「絶対にこれだ、ということはない」。「その二つのあり方を両方見ること」によって、相手を思う気持ちや関心、「観察が極度に深まる」。そんなものなのかもしれない。

 本書をひらくとたびたびお目にかかれるイラストは、どこかとぼけていて、ほっとする。

 れいによって、まとまりのない文章になってしまったが、七福神さまの顔に免じて、ご容赦いただきたいと思います。
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