旧タイトル『ざくろの色』を持ってはいるが、このBOXのデジタルリマスター版と、同梱のタイトル『パラジャーノフ・コード』を通して観ることが出来て、本当に幸せに思った。
本編『ざくろの色』の内容については、既に廃盤でプレミア価格になってしまった旧タイトルのレビューで沢山書かれているので、敢えてここでは触れないが、同梱の『パラジャーノフ・コード』は、パラジャーノフ監督の助手であったレヴォン・グリゴリャン監督による、師「セルゲイ・パラジャーノフ」に対する愛情が籠もった秀逸なアンサームービーではないだろうか(勿論、パラジャーノフ監督の素晴らしい映像があるからこそだが)。
5つの短篇から編集された『パラジャーノフ・コード』は、「サヤト・ノヴァ」のカットされた貴重なシーンや、パラジャーノフ監督の悲痛な人生と友情秘話、撮影シーン、アーティストとしての絵画・コラージュ作品など、とても貴重な映像と、各短篇のブリッジ部分のグリゴリャン氏による興味深い解説で構成されていて、『ざくろの色』と通して観たことにより、私なりに主観(想像)ではあるが、パラジャーノフ監督が描きたかった、オリジナルの「サヤト・ノヴァ」の多くの片鱗に触れられたのではないかと思う。
更にエンディングのグリゴリャン氏の「もしも・・・」に可成りの期待を抱きつつ・・・。
また、『ざくろの色』が、詩人「サヤト・ノヴァ」の伝記なのに対して、『パラジャーノフ・コード』も、セルゲイ・パラジャーノフ唯一の伝記として捉えたい。DVD-伝記ランキングで『ざくろの色 プレミアム・エディション』が上位に位置着いているのも、その意味でも納得できる。
パラジャーノフファンだけでなく、タルコフスキーファン、全ての映画ファンに私は自信を持ってお勧めする。3枚のディスクはもとより、BOX、特典のアートカードもお宝になった。