土曜日の昼下がりに、この本を開いてアイロンのかけ方を見ながら、シャツにアイロンがけした私です。
ていねいに家事のできる人になりたい、きちんと生活していきたい、という気持ちをとってもくすぐる本です。
本の題名である「さんさん録」というのは、主人公の年老いた夫に向けて亡くなった妻が遺したよろずの書。掃除の仕方から孫へのことづて、料理の方法から裁縫のうまいやり方まで沢山のことを網羅しています。読者は、家事慣れしていないおやじと一緒にこの「さんさん録」をめくりながら、一から正しい、というか古風な(現代の便利な高い電化製品には頼らないやり方)家事を学ぶことができます。
若い女性読者は、おやじが主人公のお話なんて・・・とお思いでしょう。私も正直、あまり期待していませんでした。しかしいいんですよ、このおやじが。とっても不器用なのに、無愛想な孫に押し付けがましくない自然な愛情を注いでいたり、同居中の息子夫婦にさりげない気の遣い方をしたり、若いきれいな女性にけっこう粋な計らいをして好かれているのに、妻に操を立てていたりと・・・。
何かと女性心をくすぐる素敵なおやじです。甚平姿がなんとも似合う!!
おやじのように、毎日、変化していく季節を感じながら、規則正しく、慎ましく、うつくしく暮らして生きたい。現代の贅沢すぎる時代、乱れきった日常生活を省みて、そんなふうに、リフレッシュする一冊。