浅井ラボ先生の小説「されど罪人は竜と踊る」の新装版8巻にして、スニーカー文庫版でも屈指の悲劇だったストーリーの完結編が先月出まして、月が替わる前に読み終わってましたが、色々な理由で今日まで感想を書かないでいました。
スニーカー文庫版を読んでない人のために最初に書いておきます。
大団円の結末はまずありえないのがこのシリーズの特徴ですが、今回は特にへこみます。読み終わって爽快に感じることはまずないでしょう。
そりゃまあ、戦闘シーンはスピード感や迫力があって読み応えがありますが、それ以外のシーンはこちらで書くのもはばかられるような、残酷とか淫猥という言葉では表現しきれない吐き気がする場面、ガユスの内面の弱さや醜さをさらけ出す場面、それ以外の人間のドス黒く、そして誰もが持ちえる負の感情、欲望、それらがもたらす本当に人間のやることかと思いつつ、心のどこかで理解している自分がいる、そんな場面がてんこ盛りです。
そしてそれらの果てにたどり着く結末は、あの自己完結しているギギナさえへこむほどですから、もし読むのなら覚悟を決めておかないと、心に受けるダメージに耐えられないかも知れません。