前巻から続いた指輪を巡る戦いは、この巻で完結となります。
前巻も分厚かったですが、この巻も負けずに分厚いこと。おかげでかなり急いで読んだつもりですが、読み終わるまで6日ほどかかりました。
さて、前巻でも登場した<古き巨人>たちをまるで巨大ロボットだと感想で書いた人もいますが、この巻の口絵で描かれている<古き巨人>の外見が、本当に巨大ロボットなんです! そんなのを5体も相手にガユスたちは戦わなくてはならないのですから、苦戦とか過酷とかなんて言葉では表現しきれません。
そうした戦いだけでも刃や爆破、流血だけでなく、様々な現象、能力が駆使され、時には凄惨、残酷な描写や外道な場面までもが描かれてますから、慣れてない方は拒絶反応を起こすかも知れません。
他にもエリダナを舞台に自分の野望を展開させる老投資家、彼に不満、憎しみの矛先を向ける憂国騎士団や多くの民衆、謀略を巡らすモルディーンや各国、それらに直接関わらず傍観する者など、様々な人たちの思惑や欲望、理想や苦悩、行動が入り交じって、まるで巨大で精密なパズルか機械のように物語が組み立てられています。
そんな中で、ガユスたちは小さなピース、部品に過ぎないのですが、本人たちもそれを理解しつつ、それぞれの立場で必死に足掻いて戦う姿は、他のライトノベル作品よりも私たち読者と身近に感じることができます。それを夢がないと拒絶するか、現実でも足掻く原動力にするかは読む人次第ですけど、私は後者を選んで今日も生きていこうと思います。