☆アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンという、フランスとアメリカを代表する、二大スター世紀の顔合わせが実現!と聞くだけで、当時ワクワクしたのを思い出すが、純娯楽作品として、充分に楽しめる一篇に仕上がっている。アルジェリアから帰還した元軍医ディノ・バラン(アラン・ドロン)が、ある女性(オルガ・ジョルジュ・ピコ)からの依頼を受け、クリスマスイブに2億フランが納入されるという大企業の金庫破りを企てる。計画実行の夜に金庫室に忍び込んだバランの前に、アルジェリアで同じ部隊に所属していたアメリカ人の傭兵フランツ・プロップ(チャールズ・ブロンソン)と出くわす。バランは仕方なくプロップの手を借りる事にする。しかし、金庫室の中はもぬけの殻。オマケに2人は金庫室に閉じ込められてしまう…。肝心の2億フランは何処へ?。2人はこの危機的状況をどうやって打破するのか!。という、内容。寡作で知られる監督のジャン・エルマンは両雄(A・ドロン&C・ブロンソン)の顔を公平?に立てようと苦闘しているが、画面処理に渋いムードを発揮しており、いささか歯切れの悪い、水増しな部分もあるが、なかなか手堅くまとめられているし、ディテールも具体的なので、ニヤニヤしながら見物できる。ナルシストのバランとダンディーなプロップの2人が対立しながらもいつしか奇妙な友情に芽生えていく、モダンな展開もすこぶるカッコイイし、金庫室からの脱出を試みるスリリングな細密描写も断然ヨロシイ。事件の鍵を握る重要人物で、ルネ・クレマン監督の大名作『禁じられた遊び』の可哀想な女の子ポーレットのあどけない無邪気な姿が未だに眼に焼きついて離れない、ブリジット・フォッセーの意外性にみちた扱い方も捻りが効いていて、サスペンスを盛り上げる要因になっている。そして、最後まで義侠心を貫き通す、C・ブロンソンの男気ぶりが最大限に生かされる、キザっぽい、見事なクライマックスには、ホレボレさせられた!☆。