自公体制が悪用した暴政に対して、これほど適切かつ徹底的な批判が、今の堕落した日本の言論界に登場したというのは、奇跡だといいたくなるほど鋭い指摘が満載である。「あとがき」に著者の前作である「小泉純一郎と日本の病理」が出版妨害を受け、書評がゼロの日本新記録だったと書いてある。いわゆる「村八分」を体験させられたのだ。
日本が瀕死の病に取り付かれていたことについて、日本人が気づいていないということは悲劇だが、世界で活躍する著者は世界から日本を観察することにより、世界の常識としての政治論を展開しているし、それと分かち合う世界の一流メディアの発言を集めて、その説得力を高めているのである。
自公体制が崩壊したことにより、著者の冴えた批判が以下に正しかったかが証明されている。
それにしても、この暴政を論じた本書は妨害を乗り越えて出版にいたったというのだから、日本の言論が多くのタブーに支配されている中で、これだけ鋭い分析が行われたというのは、驚きであると共に大いなる喜びである。
一人でも多くの日本人が本書を読むことで、つい数ヶ月前までの日本の政治が、いかに酷い物であったかを実感して欲しいと痛感した。