野田知佑さんは知る人ぞ知るカヌーイスト。その自由奔放な生き方に時として憧れる。カヌーを背負って『日本の川を旅する』、果てはカナダ、アラスカ、ニュージーランドまで。一方では、一市民の立場からお役人の矛盾極まりないダム建設や、河川改修工事を痛烈に批判する。本の中で野田さんは凛として涼しい顔をしておられる。相棒『ガク』の顔つきも猛々しく抜けが良い。自由とは、自らを自らが律するということ、これが一番厳しい生き方かも知れない。
自然の中にいると、イヌと人間は生きものとして、正に対等になると言う。カヌー犬『ガク』は自由を愛する野田さんの、カヤック前席を15年近く守り暖めてきた。そんな野田さんが『ガク』との『カヌー式生活』を楽しい1冊の写真集に収めた。随所に二人の友情の絆を感じ、頁をめくる度に机上で共に過ごした、あのユーコンの荒野が甦る。『野田ガク』世を去り八年が経つ。