他の方のレビューを読んで購入を決めたのですが、
読めて良かったなぁって思いました
受の主人公・三木が身勝手な恋人の仕打ちに傷ついたり疲れたりしていて、
でも一人になりたくなくて、
気に入っているただの知り合いの有本に食事の誘いをかける……ってあたりからせつないです
理由が「体の要求をされる心配がないから」
「少しの間だけ自分の側にいてくれればその間は忘れていられるから」ですもん
有本に対して最後に必死で縋る台詞は胸に染みますよ
生意気だったり奔放そうに見えて実はかなり健気でかわいい受を書くのが
とってもお上手な作家さんだと思います
一方、本当に大人の男性を書き出すのもお上手です!
「ロマンチストなろくでなし」を読んだ時も思いましたが、
今回の攻の年上(オヤジの域かも)の有本にしてもそうでした
実際いそうですよ、こういう全てにおいて地味で常識的で特筆すべきことが見つからない人
キラキラしいBL世界においては貴重な存在ですけど、それだけに現実味があって
私は好感もてました
三木視点で書かれているので、三木にある意味振り回される有本の心情は
彼の表情や台詞でしか推し量れないですが、十分伝わるのが作者さんの力量ですよね
困惑とか、魅かれていくのとか、それに対する恐怖とか、
特に大人になって臆病になったゆえの狡さなんかは、見ていてすごく理解できてしまって、
………自分の年を痛感しました………
Hシーンも、かなり濃厚な描写なのに気持ち重視でキツくないし、
せつない大人の恋と人間の心情が丁寧に書かれた良作だと思います
イラストもしっとりキレイで雰囲気が良く合っていて好きですが、そのおかげで
有本があとがきで言われてるより、オヤジにもうだつが上がらなくも見えなかったです(笑)