久米田康治「さよなら絶望先生」の15巻。気づけば中々の長期連載になってきた。
ネタの鮮度の保ち方もかなり工夫されてるなあと思った最新刊。
個人的に作中作「いけない!カエレ先生」に南国アイスに近いテンションを感じたり。
おまけページの畑くんいじりも更に加速してたり。
盛り上がっている自分を冷めた目で見ているもう一人の自分「ゲッペルドンガー」、
自分の主張をさも全員のものとしてのたまう「主語のデカい人」。
個人的にこの2つが今巻で特に秀逸だと思ったネタである。
前者に関していえば自分はしょっちゅうある。人間誰もがイタイ部分やなんだかなあ、という部分があるものだが
そこを徹底的に攻めたネタで、日常の些細なことでも十分絶望に結び付けられているのは見事。
また後者に関してはインターネット上に多く見受けられるなあ、と常々思っている。
しかし「私たち漫画家は不当な扱いを受けている」の広告を普通にネタにしてしまうとは!
まあ確かに良い環境で描けてる作家からしたら「?」かもしれないが。
「東京人は冷たい」「女ってそーいうものなの」というあまりにデカイ偏見に対して
色々な角度からツッコミを入れている鋭いネタで、一般人にこそ読んで欲しいと思った。
後個人的に「私たちバンプファンは〜」から「私は最近のも好きだけどな」のネタはかなりツボに来た。てかよく言ってくれた。
また今まで久米田作品でよく使われるネタを散々言いまくる「暗中問答」はかなり新鮮だったし、
かと思えば自身のことを「売れっ子漫画家に寄生してネタにする斜陽漫画家」と自虐してたり
安定した内容でありながら不安定な面がところどころに出ているのも「らしい」。
しかし前の巻に引き続き小学館責め過ぎ。
今回の話が載っていたのは正に騒動のオンタイムだったとはいえここまで連発されると凄いなあ・・・。
「デスノートみたいなの描いてくださいとか言われるよりマシ」とか、怒りすら感じる。
久米田康治も10年間以上執筆してきた古巣には色々と思うところがあったんだろうな・・・
と何やら切なげな印象も抱いてしまった最新刊。
あと、OAD版がきちんと売れますように。久米田先生の為にも。