主人公、長峰の復讐に賛成している自分がいた。犯罪を犯した少年たちを法律が裁ききることができない、加えて遺族の傷をないがしろにしている法律に強い憤りを感じてしまったためこのような気持ちが生じてしまったのかもしれない。「さまよう刃」この作品はとにかく最初からグイグイとその世界に引きずり込み気がつけばめくるペ-ジがないといったそんな感じであった。終始、主人公のやりきれない想いが痛いほど伝わってくる。いろいろな人物の角度から切り替わって事件をみていることもこの作品の地盤をより強固なものにし盛り上げていた。この人物がこの作品の中にいる、そこにはれっきとした理由があって人物にもまるで無駄がない。理不尽な少年たちの言動も実によく捉え表現していた。
ラストは自分の望んでいた結末とは違ってしまって悲しい気もしたが間違いなく秀逸な作品であった。