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さすらいの舞姫 北の闇に消えた伝説のバレリーナ・崔承喜
 
 

さすらいの舞姫 北の闇に消えた伝説のバレリーナ・崔承喜 [単行本(ソフトカバー)]

西木 正明
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,415 通常配送無料 詳細
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さすらいの舞姫 北の闇に消えた伝説のバレリーナ・崔承喜 + 閔妃(ミンビ)暗殺―朝鮮王朝末期の国母 (新潮文庫)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

1970年代初め、雑誌編集者だった「わたし」は、文豪川端康成のふとした一言から崔承喜というバレリーナの存在を知る。以来三十有余年、物書きとなった、「わたし」は、川端が激賞してやまなかった彼女にあらためて興味を持つ。承喜は1926年(大正15年)、10代半ばにして、日本の統治下にあった朝鮮半島から日本へ。日本近代バレエの創始者石井漠の秘蔵の弟子となり、やがて世界的に知られる存在となる。太平洋戦争終結後、マルキストだった夫と共に北朝鮮に渡った彼女は、金日成の寵愛を受けて出世するも、粛清の嵐に巻き込まれて北の闇に消えた。「わたし」はその足跡を追って歴史の迷宮に分け入った―。世界で名を轟かせながら、人々の記憶から消し去られてしまった実在の人物の謎に迫る超大作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

西木 正明
1940年秋田県生まれ。早稲田大学教育学部中退。出版社勤務を経て作家活動に入る。1980年『オホーツク諜報船』で第七回日本ノンフィクション賞新人賞を受賞。88年「凍れる瞳」「端島の女」で第九十九回直木賞を受賞する。95年『夢幻の山旅』で第十四回新田次郎文学賞を、2000年には『夢顔さんによろしく』で第十三回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 904ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/7/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4334927203
  • ISBN-13: 978-4334927202
  • 発売日: 2010/7/17
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 凱晴
形式:単行本(ソフトカバー)
崔承喜の生涯はドラマチックでノンフィクションの題材として申し分がない。

バレーの才能に恵まれ、十代で内地(日本本土)にわたり、日本はもとよりヨーロッパ、アメリカでも好評を博し、ピカソやジャン・コクトー、川端康成等多くの文化人にも支持された。一方、夫がコミュニストであったことから戦後は北朝鮮に渡り、政局の闇に消えていった。

時代背景も丹念に調べられており、決して解説調ではなく、会話調の臨場感ある文体で話が進められるので、当時の半島の人々の対日感情(反日感情)の程度とその変化の様が(日本人が書いているので一面的である可能性は否めないが)市井のレベルでよく表現されている。

難点は2点。文章が上手く立て板に水の如く話が進んでいくのだが、これだけドラマチックな人生であれば、もう少し濃淡や劇的さがほしいところ。もう一つはバレーについて。才能なのか努力なのか?モダンバレーの創作に対する苦労は?専門的(技術的・芸術的)にはどのように評価されていたのか?こうした疑問には意に介する気配もなく、バレーについての描写が表面的であることが残念だ。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By スイート・サイエンス トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
現代の日本人で崔承喜(さい・しょうき)という朝鮮生まれのモダンバレイの舞踏家を知っている人はどれほどいるだろうか。自分も本書を読むまでは名前も聞いたことはなかった。彼女は小説家の川端康成が著者の西木氏に「戦前戦後を通じて日本に、いや世界レベルで見てもこれほどのバレリーナはめったにいない」と語った程の、スタイル抜群かつ美人のすぐれた舞踏家であったらしい。

本書ではこの屈指の舞踏家の数奇な経歴を丹念に辿っていく。大正15年にわずか10代半ばで日本を代表するモダンバレエ舞踏家の石井漠の舞台を京城(今のソウル)で見て弟子入りを決意して日本に渡るところから始まり、その後は朝鮮に戻って朝鮮の民族舞踊とバレエの融合を図るなど独自の境地を開く。その後は米国で修行した後にヨーロッパで公演するなど活躍の場は世界に広がっていく。米国や欧州公演での観客には作家のジョン・スタインベック、ロマン・ロラン、画家のピカソなどの著名な文化人も含まれている。
ただ高名な彼女の運命は常に政治に翻弄される。第二次大戦が始まると大陸前線慰問団として満州など各地を公演させられる。そして戦後はソウルでは親日的な芸術家として排斥されたため、平壌へ移る。金日成に気に入られて平壌で崔承喜舞踏研究所を開くことを認められ、平壌の人民委員会代議員に選出されるなどの華やかな活動を続けるが、最後は北朝鮮内部の激しい権力闘争と粛清の中に巻き込まれ、彼女が切望した日本公演が実現することなく表舞台から消されてしまう。

バレエダンサーであることのみを望んだ彼女が、戦争と政治の中で朝鮮・日本・中国を転々としながらも芸術家として懸命に生きる姿には心を打たれるし、そんな彼女が最後は北朝鮮の粛清の中で消えていくのは哀しい。また本書の中で描かれている北朝鮮創生期における権力闘争は現在に通じるものを感じた。
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