ごみ、廃棄物問題は、今日ますます大きな問題になってきた。東日本大震災は、大量のごみをもたらした。放射能汚染という今までにない難題も突きつけている。ところで、ここでは家庭から出される一般ごみの問題が対象であり、山谷氏の本書は、これに先立って出版された『ごみ有料化』と併せて読むと大変わかりやすい。全国の自治体はどこでもごみ処理に困っており、増え続けるごみに対して、ごみ処理費用の有料化が一つの有力な減量化施策として、提案されている。「自分が出すごみは、自分で始末する。」は何も企業だけでなく、市民もそうあらねばならない。
『ごみ見える化』は、ごみ排出袋の透明化や有料化、ごみ処理費用の透明化等現実のごみ問題を市民の前にクリアーにしている。しかも全国の自治体に対するアンケート調査が充実しており、説得力を持つ。有料化に市民の理解が得られず、躊躇している自治体に対して、本書は大変有効である。
ただ「住民合意」は、言うに易しく行うに難しい。ごみ処理有料化に反対する意見は、突き詰めると税金値上げ反対、消費税値上げ反対と同質のように思える。私は、自分の自治体に対して、ごみ処理有料化で新たに得られた収入は、ごみの減量化への協力、不法投棄取締り等の対価として、自治会に返却したらどうかと提案している。しかし、基本的には、ごみ処理費用は下水道料金のように応益負担とすべきだ。本書は豊富なデータをもとに、これらをリードする良書といえる.