羊はなの魅力と言えばナチュラル最小限のアコースティックサウンドと思う人が多いとは思うが、
時にバンドサウンドへのアプローチがあっても、それはそれでよいと思う。
実際、最初のバンド/フルアルバム「どっちにしようかな」はその点で成功作と思うけれども、
その前年に出た本作は、初めてのバンドアルバム、として力が入りすぎたのか、
ちょっと、「ちがう!」という第一印象から大きく飛躍出来ずにいる。
そもそも、帯に「奇跡の曲」とまで謳いこんでいる1曲目fallingが一番、違う、と思う。
プロデューサーなり、レコード会社なりの意図なのか、
羊はなを普通のオッサレボッサデュオとして売りたかったのか、
曲調/歌詞/アレンジ/はなちゃんの歌唱の全てが○ウェイヴとかでよくかかってて聞き流しそうな
A.O.R.ボッサ風に厚化粧されており、それはそれで完成度は高いのだが
だからなに?ってかんじである。
これだったら羊毛とおはながやらなくても、そこら辺のクラブサウンド/アシッド系の百凡のグループが
やっている事と一緒でなんのありがたみもない。
もっとも風に吹かれて意向、羊はなオリジナル曲になると持ち直していくのだが、
羊毛さんのアコギだけのバージョンをしのぐ,少なくとも拮抗するだけのものになっているかと問えば
そこはクエスチョンマークであり、そこんとこがどっちにしようかなに比べてこなれていない
最大マイナスポイントと言えよう。
最も、通常の羊はな、つまりLive in Livingシリーズのような
スタイルは地味と言えば地味であり、
そっちになじめない人には聴きやすいという解釈も可能かもしれぬ。
このミニアルバムは後半に進むに従って厚化粧がそぎ落とされて良くなっていくように思います。
特に7曲目「輪」はこれでしか聴け無い良曲