企業法務マンとして、司法試験合格=2000〜3000人時代になったら、弁護士資格者が企業の中に入ってきて、資格のない自分なんて、淘汰されるだけではないか。。。。。という6-7年前くらいからの不安はあり、それは自分なりに心の中で解決してきたつもりであった。
しかし、何故司法試験合格者が2000〜3000人になるのか?については「どうせアメリカの圧力だろう」程度で、深く考えては来なかった。
この本は、「司法試験合格者大増員」・「法科大学院構想」といった制度改変が、日本弁護士連合会(日弁連)が「法曹一元論」の達成という勝ち目のない戦いを行う際に、バーター的に進められたものであったが、日弁連の政治的無策・無能により、「法曹一元論」(日弁連)のみが惨敗したということを公表された事実を元に明らかにしている。
面白すぎる本。2010年度上半期ベスト・ワンとして上げたい。
また、以下の最後の言葉が印象深い。昔、寺山修司も「ウルトラマンがベトナム戦争にいったら、米国とベトナムのどちらの味方になるのか?」と書いていたし、川内康範も「人間は正義そのものにはなれない。だから月光仮面は正義の味方としたんだ。」と言ったことに通じると思う。
"また,弁護士が皆,同じ正義を主張する必要もない。労働者の正義でもよいし,資本家の正義でもよい。女の正義でもよいし,男の正義でもよい。被害者の正義でもよいし,被告人の正義でもよい。それぞれの立場の弁護士が,それぞれの正義を闘わせる中で,裁判所の正義が形作られ,裁判所の考える正義が立法府や行政府の考える正義と対立する中で,国家としての正義が作られる。"