派手で軽いイメージの装丁、ユーモアを交えた読みやすい文体とは裏腹である。こうすればたちどころに仕事のコツがつかめますよ!とにこやかに教えてくれるのではなく、仕事や会社にはタテマエと本音があります、それを踏まえたうえであなたはどうしますか?タテマエに縛られたままなら現状維持となりますが、先はありませんよ…とにこやかに読者の退路を断っていく。
会社のオキテ、といってもそれに対するノウハウはあくまでも付属的な要素に過ぎない。本書の目的はあくまでも読者に気づきを与え、問題に向かわせ、どう身を処するかという問いを立てさせることに近いからだ。
手軽に利するという内容ではないから、そうした情報を望む人にとっては、★一つの感想になってもおかしくはない。だが、働くことの基礎の基礎を押さえているだけに、仕事に腰を据えて取り組もうという人にとっては自分の立ち位置を決め、仕事の本質を考え直す有効な一冊となるだろう。会社員に限らず。人の導き方のお手本として教育関係者にもおすすめ。