1971年9月、ロンドン、アドヴィジョン・スタジオにて録音。1971年11月26日リリース。メンバーはいわゆる『黄金期』のメンバーであるジョン・アンダーソン、スティーヴ・ハウ、クリス・スクワイア、リック・ウェイクマン、ビル・ブラッフォード。『演奏能力』という観点から考えればこのメンバーが最高であることは多くのリスナーの共通認識だと思う。そして、重要なのは、このアルバムからアルバム・デザインをロジャー・ディーンが手がけていることだ。このロジャー・ディーンとリック・ウェイクマンはこの後のYESにおける役割が似ているなぁ、といつも思う。必要なときに急に頼られ、見事なレベルのシゴトをきちんとこなす。本当のプロだ。
このアルバムが超名盤であることは間違いない。YESの音楽とは、アコースティック・ギターのフレーズから一挙にワープしてパイプ・オルガンの世界へと翔び、再びソリッドな7拍子のメドレーに突入し、次々と異型な音楽の大地をハイ・スピードで飛び回る音楽だとぼくは思う。
この『こわれもの』は現在DVD-audio化されている唯一の作品である(2001年の『マグニフィケイション』は初めからDVD-audio 盤が出ているので『DVD-audio化』ではない)。ぼくもDVD-audio盤を手に入れ、マルチトラックから5.1chでリミックスされ、さらに96Khz/24bitでマスタリングされた『こわれもの』をBOSE5.1chで楽しんでいるが、正直あまりバランスが良いと思えない。このDVD- audio盤にはドルビーデジタルやdts音声も収録されているので、様々な聴き方ができるところは素晴らしいな、と思う。ただ音のバランスに関しては通常盤の方が好きだ。