世に「筆跡鑑定」というものものしいものがある。それとは違って、「筆跡診断」となると、どんな人だろう、というような人間性、そのタイプをさぐるもので、親しみ・優しさがある。
見知らぬ人の筆跡を見ることが多い。特に本人のサインの場合、生真面目な感じの人とか、おおらかで小事にこだわらないような人とか、勝手に想像するのも楽しいものである。
本書は、筆跡心理学に明るい著者が、その手ほどきをしてくれている。
まずは、自分の本質を正しく知るには、自分の書き慣れた筆跡を自己診断することである。
自分の長所を発見できるとは、すばらしいことではないか。また、筆跡を改める努力をすることによって短所を改められることも、すばらしいことではないか。
性格も、その現れである筆跡も変わらないでしょうか?もちろん、宿命的に変わりにくいものではあろうが、著者は悲観的ではなく、前向きである。巻末に次の一文が参考になるはずなので、あえて原文のまま抜粋しておきたい。
文字による行動の変化とは、ある行動傾向の文字を意識して書き続けていると、その行動傾向が自分のものになってくるということです。
「筆跡を変えると人生も開ける」ことを信じたい。