ページの構成が非常に読みやすくできている本です。
イラスト、写真なども豊富です。
上座、下座の区別、節分の豆まき、雛壇、夜爪の忌避の由来などなど、非常に興味深い内容が満載で、とても楽しく読める部分もたくさんあるのですが、気になったことは、ある程度もっともらしい言い方をしているところで、いったい何を根拠として言っているのかが分からない部分が少なからずあるということです。何かの本などで書かれていることなどを参考にして言っているのだなと明らかに分かるところでも引用元を明らかにしていないので、信憑性に欠ける部分が散見されます。
ただこれは表現の仕方に端を発している問題です(本のテーマからして、根拠が希薄になる部分が出てくるのはしょうがないでしょうから)。本の中で、たとえ根拠が疑わしい部分でも、表現が「当時は〜だったのだろう」とか、「〜と思われる」など推測形を使っているところは、それは単に筆者の推測であると読者は判断できるのでいいのですが、表現がある程度断定的な場合は、読者側からすると、それが一体ちゃんと根拠があってのことなのかどうか判断できず、非常に歯がゆい感情を覚えてしまいます。
以上のような理由から、「これ一冊でカンペキ」と謳っているのはちょっと大げさなような気がします。