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これは誰の危機か、未来は誰のものか――なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか,
 
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これは誰の危機か、未来は誰のものか――なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか, [単行本]

スーザン・ジョージ , 荒井 雅子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

金融の崩壊、格差の拡大、貧困層の増大。この危機をつくったのは私たちではないが、この危機を突破するのは私たちにしかできない。『なぜ世界の半分が飢えるのか』の著者が、現在の食糧・水・環境問題の危機的状況を平易に解説、生存可能性の未来へと私たちを導く。著者は言う。「一刻の猶予もない。立ち上がるしか、道はない!」

内容(「BOOK」データベースより)

金融の崩壊、格差の拡大、貧困層の増大、食糧・水危機。世界中を席巻する危機のからくりに、多くの人が気づきはじめている。この危機をつくったのは私たちではない。しかし、この危機を突破するためには、私たちが立ち上がるしかない。『なぜ世界の半分が飢えるのか』の著者が、現在の食糧・水・環境問題の危機的状況を平易に解説、未来へと私たちを導く。著者は言う。未来を、私たちの手にとり戻せ、と。

登録情報

  • 単行本: 320ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2011/12/22)
  • ISBN-10: 4000229176
  • ISBN-13: 978-4000229173
  • 発売日: 2011/12/22
  • 商品の寸法: 19.5 x 14 x 3.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
本書は今の経済がなぜこのような危機に陥ったかを解き明かし、
その解決法は何かを探る。
現代は『Whose Crisis,Whose Future?』邦題通り『これは誰の危機か、未来はだれのものか』であるが、
フランス語訳である『Leurs Crisis,Nos Solutions』「彼らの危機、私たちの解決法」の方が内容に沿っているかもしれない。
『これは誰の危機か、未来はだれのものか』という問に本書は「世界の富を握る1%の富裕層の危機」であり、
「未来はその1%のために存在する」ように、今動いているのではないかという。
しかしそれはそのとおりに動かしてはならない。
「危機は富裕層よりも貧困層に大きな打撃」を与え、「未来はすべての人類のために存在する」のだから。

「多くの人は気づいていないが、私たちは牢獄の中にいる。私たちを明るい空の下で自由の動きまわらせ、
 時には観たい映画も観に行かせるが、生活の最も重要な場面になると自由がない」
本書はそれを具体例を挙げて説明する。
「『革命』ということばは魅力的だが、『革命』は起こらない。なぜなら、皇帝とその重臣たちの首を吊るすべき
 宮殿の在り処さえ、市民にはわからないように巧妙に隠されているからだ」
本書はその宮殿の在り処を教えてくれる。

1%の富裕層のことを著者は「ダボス階級」と名付ける。
通称ダボス会議、世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、ジュネーヴに本部を置く非営利財団である。
スイスのダボスで開催される年次総会が特によく知られており、選ばれた知識人やジャーナリスト、トップ経営者や
国際的な政治指導者が一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場である。
つまり世界の経済はすべて彼らの都合の良いように動かされる。
彼らはこう考えている。
「要するに、もう金なんかどうでもいいと思えるほど、稼げばいいんだ」

イデオロギーのセールスマンに我々は騙されてはいけない。彼らはこう言う。
・コスト、効率、質、消費者価格の点で、民間初音の公的機関に勝る。
・国が、国民への支援を持ちかける官僚のつくった制度に、人々を巻き込むのはよろしくない。
・個人には自己責任で、成功もしくは失敗をする自由を与えなくてはならない。
・富裕層が富裕なのは、彼らがあなたがたより賢く勤勉で積極的で行動力があるからである。
 富を生み出し、雇用も生み出す富裕層やその会社には最小限の課税にとどめるべきだ。

「『すべては自分の為に、なにひとつ他人には与えない』というのが、どの国のどの時代にも
 支配者に共通する浅ましい考えだ」
こう述べた有名な人物は誰か。
マルクス? いや違う。
こういう信念を持っていた人物は「見えざる神の手がすべての市場に均衡を与える」と言った
アダム・スミスなのである。

犯人が褒美を受け取り何の罪もないものが罰を受ける経済は、我々の未来を決して切り拓かない。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By つくしん坊 トップ500レビュアー
一時期、「グローバル化された現在では・・・」のように、「グローバリズム」が何かを述べる際の枕詞のように使われた。その時の「グローバリズム」とは、よく実態が分からず(述べる方も読む方も)、あたかも歴史の必然のようでもあり、またどのような結末をもたらすものかもはっきりしなかった。

本書は、「グローバリズム」あるいは「グローバル資本主義」が、ダボス会議に毎年集う、先進国のごく一部の富裕層とその代理人である政治家たちが、意図的に進めてきたものであることを解き明かしている。「グローバル資本主義」を精神的に支えているのは「新自由主義」である。その「信念」は、金融革新の自由化、私営化(民営化)、規制緩和、際限なき成長、自主規制に任せられる自由市場、および自由貿易である。いずれも日本でもおなじみの主張ばかりである。

グローバル資本主義の本質は、「すべては自分のために、何一つ他人には与えない」(アダム・スミス)という強欲資本主義そのものである。グローバル資本主義は、冷戦終結後の世界中を席巻し、発展途上国を新植民地主義的に支配し、1%にも満たない富裕層が世界を支配する仕組みを作り上げてきた。しかし、昨年あたりから、この支配体制に対する怒りや抗議が彷彿として湧き上がってきている。

著者は筋金入りの反グローバリズム主義者であり、NGOを主宰する実践家として様々な運動にも立ち上がってきた。その経験から、本書の中でも、反グローバリズムのための多くの具体的な行動提案を行っていて参考になる。

本書を読めば、TPP参加問題が、日本をグローバル資本主義の支配下に叩き込もうとする企てであること、TPPに参加すれば日本がどのような末路を辿るかがよく分かる。本書は、世界的な視点でTPP参加問題を考えるためにも最適の本である。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By shunp
 スケールの大きな本である。

 国家を越えて活動する金融資本や多国籍企業がもたらすもの。貧困と格差、富の著しい偏在。食糧や水の問題。これらによって生じる紛争。

 今の世界の状況を著者は以下のように描く。

 “エリート層は環境面でとっくに持続不可能になった消費をずるずる続ける段階にあり、現代の金融・企業・政治エリートは、今取れるものをせっせと収奪し、明日のことなど知ったことかとうそぶく”

 こうした事態を前にして著者はいくつかの具体的提言を行う。これらが妥当であり、実現可能なのか判断できないが、本作品を読んで現実を理解しようとするだけでも、未来に責任を負うための第一歩になる。そんな気がした。

 時間をおいて、もう一度じっくりと読んでみたい本だ。
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